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Nikon-Sマウントの広角はコレ!Nikon W-NIKKOR.C 3.5cm F2.5[レビュー・作例]

オールドレンズ
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覗いてしまったレンズは・・・

半年に一度くらいの頻度で、新宿のマルイにて「オールドレンズフェス」というオールドレンズの体験即売会のようなイベントが開催されます。普段見ることが無いようなレンズや、なかなか試してみることが出来ないレンズがずらりと並び、試し放題になるという神イベントです。そして、最大のポイントはオールドレンズで有名なカメラマンの上野さんが常駐されており、解説付きで推奨レンズを試せるというヤバさなのです。

実は私は、このイベントの度にレンズが増える生えていくのです。

今回も色々と素敵なレンズを紹介いただいたのですが、その中でも「びびびーん」と来たのが「NIKKOR.C 3.5cm F2.5(L39マウント)」でした。レンズを付けてファインダーを覗いてみるとキレの良い素敵な写りで「ほらほらほら、どうよ」と訴えてきます。私はこの写りにすっかり惚れ込んでしました。しかもレンズも綺麗で抜けの良い素敵な写りですなんですよ。

しかし、、お値段も素敵すぎて「現実へ帰還せり」。。。

ということで諦めて、、リーズナブルなレンズを何本も試させてもらったのですが「NIKKOR.C 3.5cm F2.5(L39マウント)」のImpactが強すぎて、他のレンズにワクワク感を感じられません。。。。「なんてこった」。。。

プロカメラマン上野さん推奨の、このレンズに強烈な印象を感じてしまった。でも、この金額は無理だなああ、、、※L39 マウント版

ということで、不人気で相場が安い「Nikon-Sマウント」で探すことにしました。※この世代のNikkorレンズは、L39マウントとNikon-Sマウントと2種のマウントで販売されてたみたいなんです。

とうとう見つけた!

ということで、行きつけの中古カメラ屋さんの定期巡回!?のチェックリストに、このレンズを登録です。このレンズは同じ形をしている35mmのF3.5 の方は何個も見つかるのですが、F2.5の方はなかなか良い出物に巡り合えません。

そんな中、先日、松坂屋上野店で開催されていた「第3回 上野クラシックカメラ博」に出典されてる店舗のひとつで、お値段リーズナブルな出物があったので見せてもらったのですが、レンズの状態が良くなくて断念。次に「セキ写真」さんのブースでレンズの状態の良いのを2本発見しました。そのうちの1本をセキ写真の社長さんに無理を言って安くしてもらいお持ち帰りしました(破格のお値段ですね。ありがとうございました)。

セキ写真さんでは、35mm用のファインダー(安かったのでCANON製)と、NikonS2用のソフトシャッターレリーズ(AR-1)もゲットしました。

すごいんですよ。このお店、聞いてみると何でも出てくるんですよ。お世話になりました!

フル装備感!?満載になった、我がNikon S2 くん。

このレンズについて(スタディ)

ニコンS型カメラの時代、カメラマンの三種の神器と言われたのが、3.5cm、5cm、8.5cmの3つの焦点距離のレンズで、中でも焦点距離が35mmのレンズはカメラマンの必須アイテムだったそうです。因みに今回35mmを入手して、ニコンSマウントレンズは50㎜と35mmが揃ったので、残すは85mmですか。。。

このレンズは、70年以上前の昭和26年(1952年)に生産がスタートし、途中で軽量化が図られたようですが9年もの間生産され続けたレンズだったようです。また、このレンズが定評だったため、Nikonの水中撮影用カエラブランドの「ニコノス」の標準レンズにもなったそうです。

当初は真鍮製のずっしりと重みを感じる鏡筒で(今回私が入手したものはこっちですね)、後に鏡筒が軽合金に変更されたそうです(そういえば、黒い鏡筒のレンズの方が軽かった気がしますね。。)。

マウントは、L39 とニコンSの2種が発売されていたようで、このシリーズの他の焦点距離のレンズと同様にニコンSマウント用のレンズの方が、中古相場はずいぶん安いようです。

写りに関してはNikon千夜一夜物語に分かりやすく記載されているので、そちらを引用させてもらいますね。

(以下引用)描写特性をまとめると、センター付近は解像感もありシャープな結像をし、周辺に行くにしたがって、像面湾曲の影響で前ピン傾向になり、芯はあるがフレアーの発生によって徐々にシャープネスが低下する傾向があります。ただし、点像が不自然な変形をすることが無いので、素直で癖の無い描写をすると言えるでしょう。また、歪曲は1%以下に収まっており、倍率色収差も小さく、若干絞り込むことで、シャープネスの向上が期待できます。(引用終わり)

写りを見てみよう(実写レビュー)

ミラーレス一眼での写り(SONY α7Ⅳ)

シャープに解像する頼もしいヤツ

このレンズ、本当に70年弱前のレンズなのだろうか。。とても良い写りをしてビックリしました。

この時代のNikkorの写りって好みだわあ。。

よく写るんだけど、写りが明るくて、どこか柔らかさがある感じ。好きだなああ。。85㎜も買っちゃいそうで怖い。

虹ゴーストは「ブルー」で

オールドレンズといえばお約束の「虹ゴースト」チャレンジです。このレンズはブルーの虹ゴーストがキレイに出てきてくれました。私、ブルーとかパープルの虹ゴースト好きです。

レンジファインダーカメラ(35mmフィルム仕様、Nikon S2)

水道橋駅前にて

マウント変換アダプター(ミラーレス一眼での利用)

このレンズは、Nikon S (外爪)というマウントで利用できるレンズです。この Nikon Sマウントは、CONTAX のSマウント互換のようですが、微妙にフランジバックが違うもらしいので、ミラーレス一眼で利用する際には関係ないのですが、レンジファインダーカメラで利用する際には距離径の連動が少しズレるのかもしれませんので専用のアダプタの方が無難かと思われます。

さて、NIkon S マウントでは、主に50mmの単焦点レンズ用の「内爪」タイプ(マウントの内側でレンズをロックする)と、主に広角レンズや望遠レンズで利用する「外爪」タイプの2種のレンズが利用できます。※「内爪」「外爪」についての詳細は、こちらの記事にまとめていますので、ぜひ参照ください。

今回は「外爪」タイプのレンズですので、ミラーレス一眼(私の場合はソニーのα7)で利用するには「外爪」もしくは「内爪・外爪両用」のマウント変換アダプターが必要になります。

いつものようにAmazonで検索して、安そうなものを選びました(実は上記Linkの記事で記載しましたが、最初に購入したレンズが「内爪」用だったため使えなかったものです)。このアダプターで「ニコンS(外爪)」マウントのレンズを、いつものように中間接点とする「ライカM」マウントに変換します。

「ライカM」マウントに変換した後は、利用しているミラーレス一眼カメラに合わせた「マウント変換アダプター」を接続すれば完了このレンズが利用できるようになります。私はソニーのα7で利用するので「ライカM」マウントから「ソニーE」のマウント変換アダプターを利用してカメラに装着します。

「ライカM」から「ソニーE」マウントに変換するには、①MF(マニュアルフォーカス)で利用する、②AF(オートフォーカス)化して利用する の2種類の方法から選べます。詳しくは、下記の記事の「マウント変換アダプター」についての部分に記載していますので、ぜひご参考に!

※因みに、ニコンSマウントのカメラで利用する際は、そのままカメラ本体へつけてくださいませ。

今回のレンズ情報

このレンズ、影の薄いレンズなのか、ネット上にスペック情報が、ほとんど有りません(検索にHITしません)。ということで、数少ないネット上の情報と手元のレンズを確認しながら、、可能な箇所を埋めてみました。

メーカーNikon
名称/ブランド名W-NIKKOR.C 3.5cm F2.5(Sマウント)
フォーカスMF(マニュアルフォーカス)
焦点距離50㎜(35mm判換算)
センサーサイズフルサイズに対応
レンズ3群7枚
絞りf2.5~22
絞り羽
フィルター径43mm
重さ153g(L39マウント) 
最短撮影距0.9m
マウントNikon S マウント(外爪)
製造国日本
生産時期1952年(昭和27年)
相場(Used)30,000~80,000円程度
特技/特記外爪のSマウントです。
備考Sマウント、L39マウント版あり

関連記事

参考情報

猫ノ目わたるブログ:オールドレンズ、W-NIKKOR・C 3.5cm F2.5 をレビューします。

NIKON(ニッコール千夜一夜物語):第三十七夜 W-Nikkor 3.5cm F2.5

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