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魅惑のシネレンズ、PO3-3M 50㎜ f2.0 の世界へ(レビュー&作例)

PO3-3M 50mm f2.0 作例_ぐるぐるボケ オールドレンズ
この記事は約8分で読めます。
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パンクロコピーの人気モノ、PO3-3M

この PO3-3M というレンズは、1940とか1950年くらいのシネレンズで、シネレンズの銘玉と言われるスピードパンクロⅡ(カラー対応版)のコピーレンズとして、「手の届くパンクロ」と大人気!?のレンズです。※PO3-3よりも PO3-3M の方がコーティングがされていて発色が良いらしいです。

このレンズはマウントが違うので、そのままでは一般的なミラーレスカメラ等で利用することはできませんので、マウントをL39 やライカMマウント等に改造をしたものが流通しています。今回私がゲットしたものはL39マウントに改造されたもので、PO3-3Mのレンズ部分に可変ヘリコイドとL39 マウントを取り付けて、ライカLマウントや他のマウントに変換して、各種のカメラで利用できるようになっています。

35mm フルサイズ対応のミラーレスカメラで利用すると、周辺部が少し蹴られますが、このレンズの大きな特徴である「ぐるぐるボケ」の効果が大きく出ます。APS-Cモードにクロップして利用すると(このレンズは50㎜の焦点距離のレンズですので、クロップすると35mm換算で75mmの焦点距離になります)蹴られもなく利用できますが「ぐるぐるボケ」が少しおとなしくなります(下記に比較入れますね)。

実は最近「周クック」というスピードパンクロⅡの復刻版レンズが発売されています。こちらは35mmフルサイズのカメラで李ようしても周辺部が蹴られないように調整した設計になっており、PO3-3のように「ぐるぐるボケ」は出ませんので、「ぐるぐるボケ」狙いの方はPO3-3を狙うのが良いでしょう。

PO3-3M 50mm f2.0_レンズの外観1

出会いは突然に

実は私はシネレンズが好きです。といっても高価なものは買えなくて、8mmのムービー用の「Dマウント」レンズや、16mmのムービーやTV撮影/工業製品用の「Cマウント」という規格のレンズを何本か所有しています。これらは35mmのフルサイズミラーレスカメラで撮影すると周辺部が黒く、円状に蹴られてしまいます。

さらに、上記で記載した「周クック」というスピードパンクロⅡの復刻版レンズも所有しています。こちらはとても良い写りなのですが、35mmフルサイズのカメラ用に調整した設計の為、多くの方がオールド・シネレンズに期待する(徳のPO3-3のような)「ぐるぐるボケ」がほとんど出ません。
※パンクロの事については「周クック」のレビュー記事に少し記載してありますので、そちらもご参考にしていただければと思います

そんなある日、ふらりと東京の秋葉原にある「2ndBase」というオールドレンズ/カメラの専門店を覗いてみたところ、「PO3-3M」が陳列されているではありませんか。その日は我が愛機α7Ⅳを持ち歩いていたので、装着して試させてもらったら・・・・とても良い感じです。

お店で対応してくれた綺麗なお姉さんに話を聞いてみると、値引きはできないがレンズフィルターとフロントキャップ(サイズの合うオリンパス製のモノ)を付けてくれるということでになり、お持ち帰りすることになりました。ホントお世話になりました。ありがとうございます。


アクセサリーにご注意!

このレンズ、多くのロシアレンズと同様に、、、直ぐに光がレンズ内に回りフレアー出まくるので「レンズフード」が欲しくなります。Google先生で調べだしたのですが、なかなかフィルター径が分かりません。ようやく見つけたBlog記事で「32㎜」ということが分かりました。

で、32mm径のレンズフードを探し出したんですが、これがまた、なかなか販売されていません。また2ndBaseで付けて頂いたレンズフィルターも特殊な形状のもので、このフィルターにフードを付けようと思うと、、、これまた特殊な形状のフードが必要です。

因みに32㎜径のフィルターとフードは現行品ではラインアップされて無いようで、オークション等で中古品を探すことになるのですが、なかなか見つかりません。。ということで、気長にオークションに出てくるのを待つことにしましょう。

汎用タイプに変換しよう

PO3-3M用の32mmフィルタやフードを探すのは至難の業なので、汎用サイズに変換してみようと思います。なんと!Amaonで「32mm⇒37mmステップアップリング」を見つけてしまいました。本日商品が届いて PO3-3Mに装着してみたらピッタリ!!

ということで、このステップアップリングを利用して、我がPO3-3Mにレンズフードを装着すべく37mmのレンズフィルターとレンズフードもGETしました。PO3-3Mユーザーの方は、このステップアップリングが在庫があるうちにGETがおススメです。※下記の商品写真をクリックするとAmazonの販売ページに遷移します(ぜひ、このLINKからご購入くださいませ)。

 ↓ アップグレードリング リフティングリング 32-37mm ※超レア

 ↓37mm レンズフィルター MC UV ※価格が安いのあった。

 ↓メタルレンズフード+クリーニングクロス+レンズキャップ<37㎜を選ぼう>


魅惑の写りを見てみよう

お待たせしましたが、PO3-3Mの写りを見ていきたいと思います。

とろけながらグルグルへ

まずは、PO3-3Mっぽい写真から。背景がとろけながらグルグルを少し入れた写真です。この情感溢れるボケっぷりが堪りません。

PO3-3M 50mm f2.0_作例_赤い花とグルグルボケ
豪快なぼけっぽりに、玉ボケ(レモンボケ)、ぐるぐるボケが融合して、独特の世界観を映し出すことができちゃいます。
PO3-3M 50mm f2.0_作例_いちょうの葉(緑)とグルグルボケ
PO3-3M 50mm f2.0_作例_エノコログサ(ネコジャラシ)と背景ボケ①
PO3-3M 50mm f2.0_作例_エノコログサ(ネコジャラシ)と背景ボケ②
PO3-3M 50mm f2.0_作例_エノコログサ(ネコジャラシ)と背景ボケ③
(中心部を少しトリミング)実はシネレンズなので中心部はとても改造するのです。

ぐるぐるボケを堪能する

このレンズの魅力は、ガッツリ解像する中心部で手前に被写体を置き、少し離れた背景部分をぐるぐるボケに写すこと。「ビオター」のコピーレンズであるヘリオス44-244-M4、また「和製ビオター」と呼ばれるCANON FL 50mm f1.8 とは一味違う「ぐるぐるボケ」の世界を堪能できます。

PO3-3M 50mm f2.0_作例_ぐるぐるボケ①
PO3-3M 50mm f2.0_作例_ぐるぐるボケ②

フレアー&ゴーストも楽しもう

PO3-3M 50mm f2.0_作例_ゴーストフレアー①
PO3-3M 50mm f2.0_作例_ゴーストフレアー②
PO3-3M 50mm f2.0_作例_ゴーストフレアー③

光り輝く世界へ

PO3-3M 50mm f2.0_作例_花
PO3-3M 50mm f2.0_作例_葉っぱ
PO3-3M 50mm f2.0_作例_花とグルグル背景(赤いの付き)

普通にとっても良い感じ

PO3-3M 50mm f2.0_作例_店舗
ちょっと絞ると、とてもシャープな写りになります。
フルサイズで利用すると周辺に向けて歪曲してきますが気になる方はAPS-Cにクロップして利用すると良いかもしれません。
PO3-3M 50mm f2.0_作例_緑
PO3-3M 50mm f2.0_作例_フェンス
PO3-3M 50mm f2.0_作例_狛犬

35㎜フルサイズとAPS-Cサイズで撮り比べ

PO3-3Mは35mmシネマフォーマット(APS-Cセンサーくらい)&焦点距離50mmのシネレンズです。上記の写真のような”グルグルボケ”は、主に35㎜フルサイズ設定で撮影した際に顕著に出ます。

逆にAPS-Cセンサー相当にクロップして撮影すると、グルグルは減少し普通の写りに近くなります。


マウント変換アダプター

この PO3-3M 50mm f2.0 をカメラに繋げるマウントは、Laicaスクリュー/L39/ライカL(以降L39 と記載) などと呼ばれるマウント規格になっています。このL39マウントを各カメラのマウントに合致させるための「変換マウント」を用意すれば、ミラーレス一眼で利用できるようになります。

この PO3-3M 50mm f2.0 を、私が利用しているソニーのα7で利用するには、ソニーのEマウントという規格ものに変換しなければなりません。その方法は大きく2種類です。

① 直接変換できるマウント変換アダプタ

「L39マウント⇒ソニーEマウント」の変換アダプターを入手する
レンズとカメラの間にこの変換マウントを連結すれば、α7で PO3-3M 50mm f2.0 が利用できるようになります。※MF(マニュアルフォーカス)でオールドレンズを利用できます。

②AF化して使うためのマウント変換アダプター

私はこのレンズを下記のように、MF(マニュアルフォーカス)レンズをAF化(オートフォーカス)ができる電子マウントアダプターを利用しています。

「L39マウント⇒ライカMマウント」の変換アダプター
  +
「電子マウントアダプタ ※ライカMマウント⇒ソニーマウント」

上記の2種を入手すると、 PO3-3M 50mm f2.0 をα7で利用できるようになります。
①「レンズ」+②「L39マウント⇒ライカM変換マウント」+③「電子マウントアダプタ」+④「カメラ」の順番でつなげると、 PO3-3M 50mm f2.0 をまるでAFレンズかのように利用できます。オールドレンズをAF(オートフォーカス)で利用したいときは、この方法になります。

PO3-3M 50mm f2.α7Ⅳに付けた写真

★マウント変換については、こちらも参考に!★


PO3-3Mのレンズ情報

メーカー:KMZ
名称/ブランド名:PO3-3M 50mm F2
フォーカス:MF(マニュアルフォーカス)
焦点距離:50㎜(35mm判換算)
センサーサイズ:フルサイズ
レンズ:4群6枚(ガウス型)
絞り:f2~f22
絞り羽:15枚
フィルター径:32mm(31.5mmとの記載もあり)
重さ:150g程度
最短撮影距:1m
マウント:L39マウント(ライカL/ライカスクリュー マウントとも言う)
製造国:ロシア
生産時期:1940年代~1950年代
相場:(Used)4,0000~60,000円程度
特技/特記:
備考:


他のパンクロ復刻レンズ


参考になるページ

M42 Mount Spiral:KMZ PO(RO)-series cinema movie lenses part 2:KMZ PO3-3M(RO3-3M) 50mm F2

しん・見たいもん:ロシアシネレンズ「PO3–3M 50mm f2」をついに手に入れたぞ、わはは #レンズ沼

伊藤浩一のモバイル+モビリティライフ応援団:ロシアシネレンズPO3-3 50mm F2初期型とPO3-3M 50mm F2を撮り比べ【X-E1】

中野オールドレンズ写真館:KMZ PO3-3M 2/50

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コメント

  1. […] 魅惑のシネレンズ、PO3-3M 50㎜ f2.0 の世界へ […]

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