今回は、先日我が家にやってきた Nikon S2 の 使い方 について、私の忘備録もかねて記載していきたいと思います。69年前のカメラがまだ普通に使えることに感激ですね(只今2023年)。
私にとって、フィルムカメラを使うのは約30年ぶり、レンジファインダーカメラを使うのは”なんと”初めての体験です。しかも69年物のビンテージカメラ Nikon S2 を使うというのですから、間違いが無いように予習です
※ひととおりの操作方法については、購入時に「カメラのキタムラ中野店」の詳しいお兄さんに教えてもらいました。今思えば、これがとても助かりました。レンジファインダーカメラや、お作法が多目のオールドカメラについて初体験の方は詳しい店員さんのいる店で購入して教えてもらうことがお勧めです。
これ読んでもよー分からん!って方は、一番下の章に「参考情報」として他の方が説明されている「Nikon S2 の使い方」関連ページのLink集を付けてありますので、そちらも併せてご覧くださいませ。
①準備(フィルムの装填&設定)
では、NIKON S2 でフィルム撮影を愉しむための準備を行いましょう。必要なものは ①NIkon S2(ちゃんと動くものを推奨)、②フィルム(35mm用のもの)、カラーかモノクロかはお好みでどうぞ。
では、フィルムの装填方法からはじめまてみましょう。
①-1)裏蓋を開ける
①カメラの裏蓋にあるベースプレートロックレバーのを引いて(立てて)「Open」の矢印の方向にくるっと回します。②裏蓋をカメラの下の方へ向けて引き下げ、裏蓋を外します。
①-2)フィルムを装填する(ロック解除も確認)
①フィルムケースからちょろっと出てるフィルムを少し伸ばして、②裏面の向かって左のくぼみにフィルムを下向けてはめ込みます。③右側の方にある「芯」のようなパーツ(巻上げスプール)に切れ目(細い隙間)があるので、その部分にフィルムの先の部分を差し込み、巻上げレバーを引くとフィルムがくるっと巻かれていきます。(併せて横の部分にある歯車の突起にフィルム※写真のようにフィルムに”たわみ”が無いことを確認くださいね)⓸そこまで出来たら”そっと”裏蓋を閉じて、裏蓋のロックレバーを引いて(立てて)「Close」の矢印の方向に回すと裏蓋が”きゅっ”と締まりますので、フィルムの装填完了です。
①-3)裏蓋を閉じて、カラ撮り&枚数を「0」に
ます、①2枚ほどシャッターを切ってみます。その際にきちんろ巻き上げてる感触があるかを確認してください(軽すぎるとうまく装填できてないことがあります)。次に、上面の一番右側にあるダイヤルの数字を「0」に合わせます。これは撮影した枚数を表示するメータとなりますので、ここを見ればフィルムの残枚数が分かります。
②撮影(ピントの合わせ方~露出の設定まで)
②-1)ピントの合わせ方
このカメラはレンジファインダーカメラというタイプですので、一眼カメラとはちょっと勝手が違います。特に最近のミラーレス一眼(ライブビュー機能により、ピントや露出も反映される)とはピントの合わせ方が全く異なりますのでお覚悟を~。
ヘリコイドを動かす
裏面左側のファインダーを覗き、①シャッターボタンの前くらいにある「ギザギザのダイヤル」の横にある「レバー」を外す(ちょっと動かす)、②「ギザギザのダイヤル」か「レンズ」をクルクルと回すことでピントを合わせます(ダイヤルとレンズが連動して、ヘリコイドが前後に動きます)。
ファインダーでピントを合わせる
このカメラのファインダーには、50㎜標準レンズ用のフレーム枠が描かれています。この枠の中に被写体が入るようにフレーミングしましょう。※35mmとか80㎜とか他の画角を利用する際には、別途使いたい画角に対応するファインダーの調達が必要になります(但し、ピント合わせだけはカメラについているファインダーで行うとのこと)。
さて、いよいよピント合わせの方法です。ファインダーを覗くと「ファインダー越しに見えている被写体」と「ファインダー上、中央部分に現れる、ちょっとオレンジの被写体」の2つの位置を合わせると、その合わせた場所にピントが合うようになっています。
カメラを正面から見た際にある、向かって右側の「ファインダー窓」と、右側にある「ピント合わせようの窓」と被写体までの2点の距離から上記の仕組みを実現しているようです。
レンジファインダーのピント合わせの仕組みって、こうなってたんですね。
②-2)シャッタースピードの合わせ方
「2段式」のダイヤルを使いこなす
シャッタースピードの調整はシャッターボタン左側の2段になってるダイヤルを利用します。1段目が低速シャッター、2段目が高速シャッター&バルブ撮影モードになっています。
低速シャッターを利用する際は、上段の高速シャッターの目盛りを「30」の赤い文字に合わせて、下段のダイヤルで任意の速度に合わせます。逆に「1/30以上の」高速シャッター(上段のダイヤルのシャッタースピード)を利用する際は、下段を「30」の赤い文字に合わせてから、上段のダイヤルを回す。
「最高速」は違う動き
最高速の1/1000に設定すると、他のシャッタースピードの時と違い、下までボタンが降りない(少し浮いた状態)になります。最初、これは故障かなと思い、いつもよく行く「北村写真機店」のオールドカメラ売り場の店員さんに聞いたら「そはは仕様です」とのこと。なにやら「最高速であることが分かるように他のシャッタースピードと区別できるようになっている」とのことでした。なるほど、そうだったんですね。(ひとつ上の写真を参照)
②-3)露出の合わせ方(測定方法)
この Nikon S2 には露出計が内蔵されていません。ですので「頭の中に適正そしゅつは入ってるぜ!」という強者の方以外は、①外付けの露出計を調達するか、②私のようにスマホのアプリを利用する(下記の画面は、iPhoneの「覚える露出計」というアプリ)、③もしくはデジタル一眼カメラで「絞り優先AF」&「ISO固定」にして、表示してくれる露出の数値を参考にするのがお勧めです。
本当は、こんな露出計が欲しいところですが、まずは上記アプリで特訓!?ですね。
③現像へ(フィルムの取り出し)
まず、①「シャッターボタンの枠部分」のダイヤルを「A」から「R」に回します。これでフィルムのロックが外れて巻き戻せるようになります。次に②フィルム巻き戻し用のレバーを立ち上げて、クルクルと回します。「カラカラカラ」と、フィルムを巻く感触が一気に軽くなったら巻き上げが完了です。
裏側の「ロック」レバーをくるっと回して、裏蓋を外してフィルムを取り出します。あとは、カメラ屋さんで現像に出しましょう。もしくは自家現像!??
NIkon S2 と 使用レンズのレビューはこちら
専用ケースゲット!
69年も前のピカピカの NIKON S2 (裏蓋に傷はある)は綺麗に使っていきたいなあ、、子供たちに引き継いでいくのかなあ~とか思い、ケースを付けようと考えました。Amazonで検索してみると専用ケースが販売されているではありませんか!
とはいえ、せっかくだからオリジナルが無いかな・・と思い、レアな探し物は「中古カメラBOX」へ!?という、新宿の超Deepな中古カメラ屋さんを訪ねてみました。
上の写真のように、薄暗い階段を下りていくと中古カメラが山積みのワンダーランドに到着します。躊躇せずに思い切って階段を下りてみましょう。
NIKON S2 のケースってあったりしますかねええ。。
ああ、あるよ。
この前入ってきたのあったよ。確か。
そっちの棚の上の籠かなあ~
何でも聞いてみるものです。「この前に入ってきたところ」ということで、オリジナルの革製のケースをゲットすることが出来ました。ストラップ部分がくたびれているのと、上部のカバーの留め金近くの折り目が切れかかっているせいか、とてもお安くゲットできました。ちょっとお手入れして使いましょうか。
因みにこのお店、おじいちゃんの店員さんが、お二人で掛け合い漫才のように和気あいあいと対応してくれるお店ですよ。探し物は、まずは店員さんに聞いてみると良いですよ~。
参考情報
クラカメ探検隊:珍しいカメラの使い方講座ニコンS2
恥多き美しき人生 by YASBOE:Nikon S2撮影の手順
ニコンカメラの小(古)ネタ:ニコンS2 使用説明書(使い方)
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