今回ご紹介するのは、OLYMPUS(現OM-SYSTEM)から発売されている、E-P7というPENシリーズの現行機種についてです。実は、先日OM-3を借りたときに搭載されていた「プロファイルコントロール」というフィルムシミュレーション的な機能を”もっと”使ってみたくなり、GOOPASS(カメラのサブスクレンタルサービス)のキャンペーン対象機種になっていたE-P7を1か月サブスクレンタルしています。ということで、E-P7や「プロファイルコントロール」について記載しながらレビューしていきたいと思います。
※今回は生成AIと対話しながら執筆してみました。ということで、何時もと大分雰囲気違います。
OLYMPUSからOM-SYSTEMへ:ブランドの変遷
まず、このカメラを語る前に触れておきたいのは、長年親しまれてきたOLYMPUSカメラ事業の変化です。2020年、オリンパスはカメラ事業をJIPという投資ファンドに譲渡し、現在はOM-SYSTEMというブランド名で展開されています。E-P7はこの移行期に登場した製品であり、OLYMPUSブランド最後の世代のカメラの一つとなりました。※現在もOLYMPUSブランドのブランド名が記載されて販売されています。

この変化はブランド名だけでなく、より写真愛好家に焦点を当てた事業戦略への転換を意味しています。OM-SYSTEMとしての新しい製品も続々と発表されていますが、E-P7はOLYMPUSの伝統と新しい時代の架け橋とも言える一台です。

OLYMPUS E-P7の主な特徴


E-P7はPENシリーズのフラッグシップモデルとして2021年に発売されました。最大の魅力は以下の点にあります:

- クラシカルなデザインと操作性
レトロなデザインながら、フロントダイヤルによる直感的な操作が可能 - コンパクトなボディ
約337g(バッテリー・カード込み)という軽量ボディで携帯性に優れる - 高画質
2,037万画素Live MOSセンサーと最新のTruePic VIIIプロセッサー搭載 - 強力な手ブレ補正
ボディ内5軸手ブレ補正(最大4.5段)が可能 - 充実のアート機能
アートフィルターをはじめ、カラークリエーター、プロファイルコントロールによる細かな画作りが楽しめる


OLYMPUS E-P7とPEN-Fの比較




項目 | OLYMPUS PEN-F | OLYMPUS E-P7 |
---|---|---|
発売時期 | 2016年2月 | 2021年6月 |
価格(発売時) | 約150,000円(ボディ) | 89,800円(ボディ) |
ファインダー | 内蔵EVF(236万ドット) | なし |
モニター | 3.0型バリアングル液晶 | 3.0型チルト式液晶 |
センサー | 4/3型 Live MOS(2,037万画素) | 4/3型 Live MOS(2,037万画素) |
画像処理エンジン | TruePic VII | TruePic VIII |
プロファイルダイヤル | 大型の専用ダイヤル | コンパクトなフロントダイヤル |
カスタムプロファイル | 3つまで保存可能 | 4つまで保存可能 |
ボディ材質 | マグネシウム合金+金属 | プラスチック+金属パーツ |
重量 | 約427g | 約337g |
シャッタースピード | 最高1/8000秒(メカシャッター) | 最高1/4000秒(メカシャッター) |
連続撮影速度 | 最高約10コマ/秒 | 最高約8.7コマ/秒 |
主なポイント
- デザインと高級感: PEN-Fはレンジファインダー風の高級志向デザインに対し、E-P7はよりコンパクトで実用的な設計
- ファインダー: PEN-Fは内蔵EVF搭載、E-P7は非搭載で外付けオプション対応
- プロファイルコントロール: 基本コンセプトは同じだが、E-P7ではより洗練されたUIと処理エンジンで使いやすく進化
- 価格: E-P7はPEN-Fより大幅に低価格で、よりコストパフォーマンスを重視
- ポジショニング: PEN-Fは「デジタル時代のクラシックカメラ」としての芸術性を、E-P7は「日常使いのクリエイティブツール」としての実用性を重視
E-P7の特におすすめ機能
1. プロファイルコントロール
E-P7の最大の特徴と言えるのが「プロファイルコントロール」です。これはフロントダイヤルを使って、モノクロやカラープロファイルの設定を素早く切り替えられる機能です。特に白黒写真の表現力は素晴らしく、コントラスト、ハイライト/シャドウ調整、フィルター効果、シャープネスなどを細かく調整できます。
モノクロ写真愛好家にとって、これはデジタルカメラでありながらフィルム時代の現像プロセスを彷彿とさせる創造的な体験を提供してくれます。
※詳細は後述
2. 高性能な手ブレ補正システム
ボディ内5軸手ブレ補正は最大4.5段の補正効果を発揮します。これにより、暗所や望遠レンズ使用時でも手持ち撮影の安定性が大幅に向上しています。静止画だけでなく動画撮影時にも効果を発揮するため、歩きながらの撮影でもスムーズな映像が記録できます。
3. コンパクトなボディと優れた操作性
PENシリーズの伝統を受け継ぎ、コンパクトなボディながら操作性に優れています。特にフロントダイヤルの搭載により、撮影中の設定変更がスムーズに行えます。また、チルト式の液晶モニターにより、ローアングルやハイアングルからの撮影も容易になっています。
4. 高速・高精度なAFシステム
121点のコントラストAFポイントにより、画面のほぼ全域をカバーする高精度なフォーカシングが可能です。顔認識/瞳認識AFも搭載されており、ポートレート撮影でも瞳にピントを合わせ続けることができます。
カラー/モノクロ プロファイルコントロールについて
プロファイルコントロール機能は、デジタルカメラでありながらフィルム時代のワークフローと表現力を取り入れた画期的なシステムです。特にモノクロ写真において、その表現力は同クラスのカメラの中でも群を抜いており、多くのレビューで「デジタルで最も優れたモノクロ表現」と評価されています。
プロファイルコントロールの基本
プロファイルコントロールは、カメラ前面に配置された専用ダイヤルを回すことで、様々な画調設定を即座に切り替えられる機能です。撮影者は光学ファインダーから目を離すことなく、その場の雰囲気に合わせた画作りが可能になります。
このシステムでは、色彩プロファイルとモノクロプロファイルの2種類の大きなカテゴリーがあり、それぞれに細かな調整が可能です。
プロファイルコントロール:正確なプリセット構成
カラープロファイル
COLOR1:標準(Natural)
自然な色調再現を重視した標準的なカラープロファイルです。日常的な撮影に適しており、忠実な色再現と適度なコントラストを実現します。
COLOR2:クロームフィルム リッチカラー
彩度とコントラストを上げ、深みのある色調表現を実現するプロファイルです。特に風景写真で空の青や緑の植物などを印象的に表現できます。KODAK Ektachromeのような発色の良い反転フィルムをイメージしています。
COLOR3:クロームフィルム ビビッド
さらに彩度を高め、非常に鮮やかな発色を特徴とするプロファイルです。イベントや商品撮影など、色の訴求力を重視するシーンに最適です。最も彩度が高く、目を引く写真表現が可能です。
COLOR4:クロームフィルム ソフトトーン
彩度を抑え、柔らかな色調表現を特徴とするプロファイルです。ポートレートや室内撮影など、穏やかな色調が求められるシーンに適しています。ややローコントラストで優しい印象の写真になります。

モノクロプロファイル
MONO1:標準(モノトーン)
バランスの取れた基本的なモノクロ表現を提供するプロファイルです。自然な階調と適度なコントラストを持ち、様々なシーンで汎用的に使えます。
MONO2:クラシックフィルム モノクロ
伝統的な黒白フィルムをイメージした、やや高コントラストでシャープな表現が特徴のプロファイルです。KODAK Tri-Xのような報道写真でよく使われた粒状感のあるフィルム表現に近い特性を持っています。ストリートフォトグラフィーに最適です。
MONO3:クラシックフィルム IR
赤外線フィルムをシミュレートしたユニークなプロファイルです。特に植物の葉や空などの表現が通常のモノクロと大きく異なり、幻想的な雰囲気の写真が撮影できます。明部と暗部のコントラストが非常に強く、独特の表現が可能です。
MONO4:クラシックフィルム ローコントラスト
コントラストを抑えた柔らかな階調表現が特徴のプロファイルです。ポートレートや曇天下での撮影に適しており、優しい印象の写真になります。KODAK T-MAXのような繊細な階調表現を持つフィルムに近い特性があります。

各プロファイルでの調整可能項目
カラープロファイルで調整可能な項目
⒓色の彩度調整(12色それぞれの色相と彩度を個別調整)
シェーディング効果(±5段階)
ハイライト・シャドウ調整(±5段階)

モノクロプロファイルで調整可能な項目
コントラスト(±5段階)
カラーフィルター効果(イエロー、オレンジ、レッド、グリーン)
シェーディング効果(±5段階)
ハイライト・シャドウ調整(±5段階)

カスタムプロファイル機能
E-P7では、自分好みに調整したプロファイル設定を最大4つまでカスタムプロファイルとして保存できます。これにより、例えば「晴れた日の風景用ビビッド設定」「ポートレート用ソフトトーン設定」「モノクロストリート用高コントラスト設定」など、シーン別に最適化した設定をワンタッチで呼び出せます。
KODAKのフィルムルックの再現について
みなさんのSNSやBlogを拝見していると、カラープロファイルコントロールは”「KODAK」のフィルムを再現したプリセットになっている”との話がちょくちょく出てきます。
ということで、生成AIに検索してもらいながらまとめてもらいました。
標準プロファイルの中には、コダクロームやポートラを直接的に模倣したという公式の記載はありませんが、その特性に近いプロファイルと、カスタマイズによる再現について説明します。(生成AIによる再現シミュレーションです。ちゃんと試せていないので興味のあるからは是非チャレンジしてみてください)
コダクロームやポートラに近いプロファイル(標準プロファイルとの関連性)
コダクローム風の表現
E-P7の「COLOR2:クロームフィルム リッチカラー」は、コダクロームのような高彩度・高コントラストの特性を一部反映しています。特にコダクローム64のような鮮明な色再現と深みのある赤色表現に近い特性があります。
ただし、コダクローム特有の「赤が強調され、青が深く、黄色が抑制された」独特の色調バランスまでは再現していません。
ポートラ風の表現
「COLOR4:クロームフィルム ソフトトーン」は、ポートラ160やポートラ400の持つ柔らかな階調と抑制された彩度という特性に近いものがあります。特に肌トーンの自然な表現に優れており、ポートレート撮影でポートラのような雰囲気を得ることができます。
しかし、ポートラ特有のハイライト部の滑らかな階調表現までは完全には再現していません。
カスタマイズによる再現方法
E-P7ではカラークリエーター機能を使って、より特定のフィルムに近づけるカスタマイズが可能です:
コダクローム風カスタマイズ
「COLOR2:クロームフィルム リッチカラー」をベースに
赤の彩度を+2、色相を-1に調整
青の彩度を+2、色相を+1に調整
黄色の彩度を-1に調整
コントラストを+1に増加
ハイライトを-1、シャドウを+1に設定
このカスタマイズにより、コダクローム64/25の持つ鮮やかな赤と深い青、そして抑制された黄色という特徴的なルックに近づけることができます。
ポートラ風カスタマイズ
「COLOR4:クロームフィルム ソフトトーン」をベースに
全体の彩度を-1に調整
赤と黄色の彩度をわずかに上げる(+1程度)
肌色の色相を+1(わずかに暖色寄り)に調整
ハイライトを-2に設定(ハイライトの飛びを抑制)
コントラストを-1に抑える
このカスタマイズにより、ポートラ400/160の持つ柔らかな階調と肌に優しい色調、ハイライトの緩やかな表現に近づけることができます。
写りを見てみよう(実写レビュー)
色々なレンズで撮ってみましたので、レンズ毎でご消化いしていきたいと思います。ほとんどが、カラープロファイルコントロールの2番か3番で撮影しているものです。
M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6










M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8












M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8







M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8





ユーザーからの評判
E-P7は、特に以下の点で高い評価を得ています:
- デザイン性:クラシカルでありながらモダンなデザインが多くの写真愛好家から支持されています
- 画質:マイクロフォーサーズながら、ノイズ処理や色再現性に優れた画質を実現
- 携帯性:小型軽量ながら高性能で、日常持ち歩くカメラとして最適という声が多い
- 操作性:直感的な操作系と、カスタマイズ性の高さが好評
一方で、以下のような課題も指摘されています:
- バッテリー持ちがやや短い(予備バッテリーの携帯を推奨)
- 4K動画撮影時のAF追従性能がフラッグシップモデルに比べるとやや劣る
- 防塵防滴構造は非搭載
実際の使用感
実際に使用してみると、E-P7の最大の魅力はそのポータビリティと高い表現力のバランスにあります。特に街角スナップやトラベルフォトグラフィーでの使用感は抜群です。また、M.ZUIKO DIGITALレンズとの組み合わせで、システム全体でもコンパクトさを維持しながら高い描写力を発揮します。
プロファイルコントロールを活用すれば、その場の雰囲気に合わせた画作りが可能で、撮影後の編集作業を大幅に減らせます。特にKODAKのフィルムをベースとしているといわれるフィルムルックな写りは、もっと、フジフィルムのフィルムシミュレーションと比較して語られても良いのではないかと感じちゃいます。
特に、モノクロ撮影においては他機種と一線を画す表現力があります。フィルムシミュレーションモードではTri-Xのような粒状感のある仕上がりも可能で、さらに、カラーフィルターを装着した際の効果も設定できるので、かつてモノクロフィルムを極めた愛好家の方も、デジタルでありながらアナログ感覚の写真表現を楽しめます。
アートフィルターも、初期のものと比べて多くのフィルターが追加されています。特に「ラフモノクローム」「クロスプロセス」「ドラマチックトーン」「ブリーチバイパス」などは、ホントにカッコ良くて作品つくりに使えそうに感じます。あと任意の色だけ残して他の部分をモノクロ化にする「パートカラー」も使い勝手抜群です。
総評:誰におすすめか?
OLYMPUS E-P7は、以下のような方に特におすすめできるカメラです:
- クラシカルなデザインと操作性を重視する方
- 日常的に持ち歩けるコンパクトなシステムを求める方
- 特にモノクロ写真表現に興味がある方
- 旅行や日常スナップが主な撮影スタイルの方
- マイクロフォーサーズシステムの携帯性と拡張性を活かしたい方
プロやハイアマチュアの方のセカンドカメラとしても、また写真を始めたばかりの方の最初のミラーレスカメラとしても満足できる一台です。
おわりに
OLYMPUS E-P7は、OLYMPUSからOM-SYSTEMへの移行期に登場したカメラであり、長年培われてきたPENシリーズの魅力を余すところなく詰め込んだ一台です。そのコンパクトさと高い表現力は、どんな撮影シーンでも頼りになるパートナーとなるでしょう。
主要スペック一覧


項目 | 仕様 |
---|---|
発売時期 | 2021年6月 |
発売時価格 | ボディ単体:89,800円(税込)<br>14-42mm EZレンズキット:109,800円(税込) |
現在の実勢価格 ※2025/05時点 | ボディ単体:約65,000円〜75,000円(税込)<br>14-42mm EZレンズキット:約85,000円〜95,000円(税込) |
マウント形式 | マイクロフォーサーズマウント |
センサー | 4/3型 Live MOS(2,037万画素) |
プロセッサー | TruePic VIII |
ISO感度 | 標準:200-6400(拡張:100-25600) |
手ブレ補正 | 5軸ボディ内手ブレ補正(最大4.5段) |
AF方式 | コントラストAF(121点) |
動画性能 | 4K/30p、Full HD/60p |
モニター | 3.0型チルト式液晶(約104万ドット) |
重量 | 約337g(バッテリー・カード込み) |
連続撮影 | 最高約8.7コマ/秒 |
バッテリー寿命 | 約360枚(CIPA規格) |
参考になるレビュー記事一覧
フォトヨドバシ:OLYMPUS PEN E-P7 / SHOOTING REPORT
PhotoClef. | Yuz.:【レビュー】OLYMPUS PEN E-P7は「モノ」としての完成度が高い最高のカメラ
THE MAP TIMES:【人気の秘密に迫る】スタイリッシュなデザインが魅力の『OLYMPUS PEN E-P7』を動画でご紹介します
記憶カメラ:ファインダーなしでいいなら、OMのPEN E-P7のコスパはかなり狙い目かも。
ShaSha(カメラのキタムラ):オリンパス PEN E-P7 レビュー|コムロミホ
とるなら:OMDS「OLYMPUS PEN E-P7」カメラレビュー 完全版
この記事が皆さんのカメラ選びの参考になれば幸いです。ということで実は今回は生成AIを駆使して執筆してみました!細かなスペック違い等ありましたらすいません!
コメント