今回紹介するのは、CANON 35mm f2.8 Ⅱ(CANON LENS 35mm f2.8 とレンズに銘記)という、L39マウントでリーズナブルに入手できる希少な広角レンズのひとつです。
L39マウントの広角レンズを探して。
バルナック型のフィルムカメラを使い出すと、広角レンズも欲しくなるのですが、L39マウントの広角レンズは、出回っているものが少なく50mmのレンズと比して高額なものが多かってりします。
ライカのズマロンとか、ニッコール等のステキなレンズもあるのですが、結構良いお値段がします。リーズナブルな選択肢としては、CANON LENS やCANONのセレナー、ソ連のジュピターがありますが、なかなか状態の良いものに出会えませんでした。特にCANON(セレナーも)は、各カメラ店や中古カメラ市などの催事でも物色したのでが、曇りや傷、バルサム切れ。。など問題のあるものばかり。。ということで、半ば諦めの境地になっていたのでした。
オールドレンズフェスでの出会い!
そんなある日のこと、新宿で毎年開催される「オールドレンズフェスティバル」で、毎年会場にいらっしゃる、オールドレンズで有名なプロカメラマンの上野さんに、Leica L39のリーズナブルな広角レンズを探してる事を相談したところ、次の日にこのレンズを用意してくれてたのです。上野さんいつもありがとうございます!!(上野さんのオススメレンズを、ちょくちょく購入させてもらってます)。
CANON 35mm f2.8 Ⅱ について
実は、この世代のCANONのレンズは、もう1本、50mm f1.4 を持っていて、大のお気に入りレンズだったりします。ですので、この世代のCANONレンズは好感度ありありなのです。
そして、今回のレンズも、柔らかく優しい写りのステキなレンズです。
このレンズは、キヤノン製のライカL39スクリューマウントの広角レンズで、35mm f2.8のⅠ型が「Serenar 35mm F2.8 I」(1951年発売)として、Ⅱ型が「CANON 35mm F2.8 II」(1957年発売)として生産されたようです。
実は、このレンズは・・・あまり紹介されているBlogや記事が少ないので、人気がそれほど無かったレンズかもしれません。この時代のキヤノンのL39マウントの35mmレンズは他にも高スペックな、35mm F1.8 や 35mm F1.5 が発売されており、そちらの方が人気のようです(お値段も高い)。
そんな訳で、このレンズはⅠ型、Ⅱ型共にリーズナブルな価格で入手することができます。
もし、興味を持って探してみようと思う方向けの注意点は、状態の良いものが少ないので、コスパで納得できるものを探してみよう!いうことです。
私も半年くらい、キヤノンのL39マウントの35㎜レンズを色々な店で物色してきましたが、この時代のキヤノンレンズは「曇り」「傷」「ゴミ」「バルサム切れ」など少し訳ありが多い印象でした。特にお買い得価格と思われる値札が付いているものは、ほぼ間違いなく問題ありなレンズでした(お得な価格になってるのは、それが原因なんで・・、当然なのですが・・)。
写りをみてみよう
その① ミラーレス一眼にて(SONY α7iv にて)
その② フィルムカメラ(ライカのバルナックにて。)
カメラはLeica DⅢ、フィルムはフジカラー100です。
マウント変換アダプター
この CANON 35mm f2.8 Ⅱ をカメラに繋げるマウントは、Laicaスクリュー/L39/ライカL(以降L39 と記載) などと呼ばれるマウント規格になっています。このL39マウントを各カメラのマウントに合致させるための「変換マウント」を用意すれば、ミラーレス一眼で利用できるようになります。
このCANON 35mm f2.8 Ⅱ を、私が利用しているソニーのα7で利用するには、ソニーのEマウントという規格ものに変換しなければなりません。その方法は大きく2種類です。
① 直接変換できるマウント変換アダプタ
「L39マウント⇒ソニーEマウント」の変換アダプターを入手する
レンズとカメラの間にこの変換マウントを連結すれば、α7で CANON 35mm f2.8 Ⅱ が利用できるようになります。※MF(マニュアルフォーカス)でオールドレンズを利用できます。
②AF化して使うためのマウント変換アダプター
私はこのレンズを下記のように、MF(マニュアルフォーカス)レンズをAF化(オートフォーカス)ができる電子マウントアダプターを利用しています。
マウントアダプター : L39マウント⇨ Leica ライカMマウント
+
「電子マウントアダプタ ※ライカMマウント⇒ソニーマウント」
元祖!電子マウントアダプターのTECHART LM-EA9 がⅡ型になって再登場です。性能UPしてるそうですよ。一世を風靡した先代のLM-EA7から、大幅にパワーアップして実用レベルも爆上がりのLM-EA9の改良版のようです。
↓ こちらは、Fotodiox の2代目に進化した電子マウントアダプターは、L39変換とのセット売りです。安定感を感じる動作が頼もしい感じです。
上記の2種を入手すると、CANON 35mm f2.8 Ⅱ をα7で利用できるようになります。
①「レンズ」+②「L39マウント⇒ライカM変換マウント」+③「電子マウントアダプタ」+④「カメラ」の順番でつなげると、 CANON 35mm f2.8 Ⅱ をまるでAFレンズかのように利用できます。オールドレンズをAF(オートフォーカス)で利用したいときは、この方法になります。
下記もご参考に!!
このレンズの詳細(スペック)
メーカー | CANON(キヤノン) |
名称/ブランド名 | CANON 35mm f2.8 Ⅱ型 |
フォーカス | MF(マニュアルフォーカス) |
焦点距離 | 50㎜(35mm判換算) |
センサーサイズ | フルサイズに対応 |
レンズ | 4群6枚 |
絞り | f2.8~22 |
絞り羽 | 枚 |
フィルター径 | 40mm |
重さ | 125g |
最短撮影距 | 1m |
マウント | ライカL39スクリューマウント |
製造国 | 日本 |
生産時期(発売年月) | 1957年(昭和32年)1月 |
相場 | 3-4万程度 |
特技/特記 | |
備考 |
合わせて欲しいもの
レンズプロテクター/フィルター/レンズキャップ
昔のレンズ用のフィルターで良くお世話になるのがMARUMIさん。今、AMAZONの在庫が少ないようです。私、個人的にはこの世代のレンズには銀フチが好みなんです。
黒フチで良ければHAKUBAさん。こちらはまだ在庫に余裕がありそうですね。
レンズキャップですが、なかなか40㎜が無いのですが、実は手持ちの40.5mmを試してみたところ問題なく装着出来ました。レンズキャップ無しでこのレンズを入手された方お試しあれ~。
参考情報
CANON CAMERA MUSEUM:CANON 35mm F2.8 II
CANON CAMERA MUSEUM::Serenar 35mm F2.8 I
会計士によるバリューアップ クラカメ趣味:CANON 35mm f2.8(Ⅱ)(Lマウント)
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