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VILTROX AF 85mm F1.4 PRO 実写レビュー作例&メリット・デメリットについて

Viltrox
この記事は約10分で読めます。

中望遠の単焦点レンズ、85mmという焦点距離は、「ポートレート」撮影はもちろん「景色の一部を切り抜いて魅せる」ことが出来る特別な存在ですよね。背景を美しくボカし、被写体を際立たせるその表現力は、一度味わうと手放せません。

今回ご紹介するのは、サードパーティ製レンズメーカーとして今、最も勢いのあるメーカーのひとつであるVILTROX(ビルトロックス)から少し前に登場した「VILTROX 85mm F1.4 PRO」。「純正レンズに匹敵する、あるいは超える写りを、もっと手の届きやすい価格で」—そんな願望を現実にしてくれる一本かもしれません。

これから85mmの単焦点レンズを買おうか迷っている方、特に「写り」には妥協したくないけれど、価格も気になるという方の参考になれば幸いです。ではいってみましょう~!

※このレビューは「VILTROX」の日本総代理店である「映像嵐株式会社」さんから、レビュー用に貸し出していただいたレンズを使わせて頂き書いています。いつもありがとうございます!! 貸出しに当たっては、レビューに内容に関する指示などは一切ありませんので、いつものように、このレンズをガッツリ楽しみながらレビューを書かせていただきました。


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VILTROX 85mm F1.4 Proの主な特徴

このレンズは、VILTROXが「プロの要求に応える高画質」を目指して開発した、「PRO」の名を冠する高性能な中望遠単焦点レンズです。

  • 開放F値1.4の驚異的な明るさ: 圧倒的なボケと、光量の少ない場所での手持ち撮影を可能にします(11枚の円形絞り羽根による美麗なボケ味も魅力)。
  • 「Pro」ラインナップが誇る高い光学性能: 特殊ガラスを採用し色収差を抑制。開放からシャープな解像度を誇ります(EDレンズ3枚を含む11群15枚)。
  • 高級感あふれる金属鏡筒: 質感、剛性ともにとても良いビルドクオリティで、手に馴染む操作感を実現しています。
  • 静かで高速なAFモーター: スナップからポートレートまで、独自開発のデュアルVCMモーターによって、高速・静粛AF高いAF性能を発揮するとのこと(瞳AF対応)。
  • 防塵防滴仕様:プロ仕様として必須の防塵防滴仕様。
実は、VILTROXさんのレンズは多数レビューしちゃっています。ぜひご覧くださいませ。
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公式情報&開封の儀

VILTROX公式による説明

Viltrox AF 85mm F1.4 PRO は、プロフェッショナル向けに設計された大口径中望遠レンズでありながら、約800gのボディで携行性と操作性を両立。F1.4の明るい開放絞りにより、圧倒的な浅被写界深度と滑らかな円形ボケを実現し、ポートレートやアート撮影に最適です。

光学系にはEDレンズ3枚を含む11群15枚の高度な構成を採用。 色収差や歪みを徹底補正し、画面全域でシャープで高解像度な描写を実現します。独自開発のデュアルVCMモーターによる高速・静粛AFは、人物や動物の瞳検出にも対応し、一瞬の表情を確実に捉えます。

VILTROXのWebサイトより引用(上記画像クロックで遷移)

プロユースを意識した金属製防塵防滴ボディに加え、11枚の円形絞り羽根で美麗なボケ味を演出。0.79mの最短撮影距離と77mmフィルター径の実用性も特徴です。ソニーEマウント対応のフルフレームレンズとして、ハイエンド機種に迫る性能を手頃な価格で提供します。

VILTROXのWebサイトより引用(上記画像クロックで遷移)

開封の儀

VILTROXのPROシリーズのパッケージは、レンズが印刷された黒いカバー&黒い箱で構成されており、その中にレンズ&付属品が入っています。

内容物は、①レンズ本体、②レンズフード、③フロントキャップ、④リアキャップ、⑤カード&説明者、⑥レンズポーチ(今回お借りしたレンズでは欠品)となっていいます。
※VILTROXさんのパッケージは、結構タイトなサイズで作られているので、焦らずにじっくりと開封していくのがおススメです。


外観デザインと操作性

VILTROX 85mm F1.4 Proを手に取った瞬間、まず感じるのはその「ビルドクオリティの高さ」です。金属製の鏡筒はヒヤリとした心地よい重みがあり、手にしっとりと馴染みます。スッキリと無駄のない高級感のあるデザインも高感度が高いです。

レンズの鏡筒には、絞りリングとフォーカスリングが配置されており、クリック感のある絞りリングは誤操作を防ぎつつ、直感的な操作を可能にしています。また、AF/MF切り替えスイッチも大きく、手袋をしたままでも操作しやすいよう工夫されているのは、プロ仕様の名に恥じない配慮だと感じます。さらにファンクションボタンも設置されているのも嬉しいポイントですね。

サイズ感としては、F1.4という大口径レンズの宿命として、もちろんコンパクトとは言えませんし、重量も800gオーバーと軽いとは言えませんが、この「価格」でこの「写り」を手に入れるためなら納得できるバランスの良さとも言えます。

レンズの左側面には「Pro」バッジと、各種ボタン類が配置されている。

画質と写りの特徴【作例多数】

さて、このレンズの最も特筆すべき点、それはやはり「写り」に尽きます。

個人的な感想として、以前レビューさせていただいたVILTROXの85mm F2 EVOと比較してみて、EVOとPROの間には、基本的な絵づくりは同様ながら、写りクオリティに大きな違いがあると感じました。

EVOが「素晴らしいコンパクトさと写りの良さでパッケージングされた」マーケティング的な意欲作だとすれば、PROはまさに「写りを第一にして創り上げられた」、画質至上主義の一本と言えましょう。

「透明感と深み」がもたらす立体感

このPROのレンズで覗いて何枚か撮ると、「高級なレンズが何枚も入ってるなぁ〜」って、リアルに感じることが出来ます。

私の主観ですが、その写りには「透明感があり、深みがある」という表現がぴったりきます。

楽器の音で例えると、高級な楽器ほど「倍音(ばいおん)」が多く聞こえてきて、単なる音階を超えた豊かな響きがあるように、このレンズも単にシャープで澄み渡る透明感だけでなく、深みや階調の豊かさを感じさせてくれるのです。被写体がクリアー且つ立体的に浮かび上がってくるような、息をのむ描写力を持っています。

開放F1.4の柔らかなボケ味

F1.4の開放では、背景がとろけるように溶け出し、その中に被写体がすっと浮かび上がる表現が楽しめます。ただボケるだけでなく、ボケ味も非常に滑らかで、後ボケ・前ボケともに美しいですね。


VILTROX 85mm F1.4 Proを実際に使って感じた3つのメリット

メリット1: 開放から実用的な「Pro」画質!圧倒的な描写力✨

前述の通り、このレンズの最大の魅力は画質の高さです。開放F1.4から中央は十分にシャープで、クリアな写りが楽しめます。

「安価なサードパーティ製だから」と妥協する必要は一切ありません。純正の高級レンズに迫る、ハイレベルな描写力を体感できます。

メリット2: 絶妙なトルク感のフォーカスリングとクリック付き絞りリング

マニュアルフォーカス(MF)でのピント合わせも非常に快適です。フォーカスリングのトルク感がちょうどよく、微細なピント調整がしやすいため、ファインダーを覗きながらの操作でもストレスを感じません。また、クリック付きの絞りリングは、動画撮影だけでなく、写真を撮る際にも直感的な操作が可能で本当に使いやすいと感じました。

メリット3: コストパフォーマンスの高さ💰

この描写性能、このビルドクオリティで、純正のGMやGレンズなど同等スペックのものと比較すると、手の届きやすい価格帯に収まっています。「価格以上の価値」を感じられる、非常に満足度の高い投資になるはずです。


少し気になった点・デメリット🤔

正直に、使っていて「うーん」と感じた点も隠さずお伝えします。

  • 重さと大きさ: F1.4のレンズとしては優秀な部類ですが、カメラバッグに入れた時の存在感はやはりあります。競合のシグマ85㎜ DG DN Artと比較しても、わずかに長く、重い傾向にあります。携帯性を最優先にする方には、同じく VILTROX AF 85mm F2.0 EVO などのよりコンパクトなレンズの方がおススメです。こちらもホントに良く出来たレンズですよ!
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(おまけ)虹ゴーストも出ちゃうゾ!

オールドレンズ好きな人の大好物の一つに、下記の写真のような「虹ゴースト」効果があります。しかし、レンズの設計やコーティング技術の進化により「現代レンズ」と呼ばれる新しいレンズ達では、滅多にお目にかかれません。しかし、なんとこのレンズでは、この特殊効果を楽しむことが出来ます。まあ、余談です。


VILTROX 85mm F1.4 Proはこんな人におすすめ!

これまでのレビューを踏まえて、このレンズがおススメな撮影スタイルをまとめます。

✅ おすすめな人

  • ポートレートや中望遠領域の「写り」に妥協したくない人
  • 開放F1.4の強烈なボケ表現を最大限に活かしたい人
  • 純正(GMやG)のF1.4レンズは高くて手が出せないと感じている人
  • 高いビルドクオリティ(金属鏡筒など)を求める人

❌ 逆におすすめしない人

  • カメラとレンズの総重量を常に最軽量に保ちたい人(SONY GM IIやSIGMA Artが候補になります)
  • ポートレートよりもスナップ撮影がメインで、もっとコンパクトなレンズを求める人(その場合はVILTROX 85mm F2 EVOなどが良い選択肢です)

まとめ

VILTROX 85mm F1.4 Proは、単なる「安くて明るいレンズ」ではありません。VILTROXが持つ技術力の粋を集めた、「写りを第一に考えられた高性能レンズ」です。

私が特に感動した「透明感と深み」は、あなたの写真に素敵な立体感と情感をもたらしてくれるでしょう。


VILTROX 85mm F1.4 Proの主な仕様(スペック表)

項目スペック
型式AF 85mm F1.4 Pro
レンズマウントSony E / Nikon Z
焦点距離85mm
最大絞り/最小絞りF1.4 / F16
レンズ構成11群15枚(EDレンズ3枚を含む)
絞り羽根11枚
最短撮影距離0.79m
フィルター径φ77mm
重量約800g
発売時期2025年
実勢価格¥99,990 税込 Amazon 2025/12

商品リンク

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こちらのレンズのフィルター径は77㎜と少し大きめです。手持ちの在庫が無い方はレンズと一緒に入手しておくのがおススメです。

大口径レンズで日中でも絞値解放で撮影するには、自由に光量を調整することが出来る可変NDフィルターを装着しておくととても便利です。

こちらは、レンズは関係ないんですが、出先でのカメラやノートPCの充電が出来るPD対応(65W出力)の優れもののモバイルバッテリー兼ACアダプターです。

カメラ(私の場合はα7 MK4)や、ノートPCが出先で電池が切れた際の充電に重宝しています。さらに、コンセント付きのカフェやレンタルスペースを利用すれば、ACアダプターとして、カメラやノートPCの充電が出来るだけでなく、モバイルバッテリー自体の充電も出来ちゃうので、本当に重宝しています。

唯一の注意点は、コンセントとUSB-Cの端子しかついていないことですのでご注意ください。


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VILTROX AF 85mm F1.4 Pro レンズレビュー完全版- とるなら

  • おすすめポイント: VILTROX AF 85mm F1.4 Proは、F1.4の明るさととろけるような美しいボケが魅力で、ポートレート撮影で被写体を際立たせ、高解像度でシネマティックな描写が可能です。

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