コシナ Planar という選択
標準レンズの王様 と呼ばれている、Carl Zeiss (カールツァイス)のPlanar(プラナー)というレンズは、とても有名で多くの人に親しまれているレンズです。特にYASHICA/CONTAX製のPlanar(プラナー)がオールドレンズとして人気があります。しかし、このYASHICA/CONTAX製(ヤシコン製と呼ばれています)のPlanarはもう製造されていないので中古でしか買えません。
現在はCOSINAから2010年に発売されている「ZEISS Planar T* 1.4/50」と、ZEISS社が直に販売している「ZEISS Planar T* 2/50 ZM」が現行レンズとして販売されており、新品や利用年月が浅い中古レンズとして入手することができます。基本設計は同じなのですが、それぞれに写りが少し違うようです。
今回、私が入手したのは、COSINA製の「ZEISS Planar T* 1.4/50」となります。
COSINA製Planarは、まだ新しいレンズですので、レンズの状態が良いものが多く流通しており価格もCONTAX製と同程度か少し安め。しかも現代レンズとして高解像度のカメラにも耐えられる画質に設計されているのが魅力です。
標準レンズの帝王と呼ばれた Planar
Carl Zeiss (カールツァイス)はカメラ用レンズとして、Laica(ライカ)と並ぶ超人気&実力ブランドで歴史も長く、特に「Sonnar(ゾナー)」タイプや、この「Planar(プラナー)」タイプのレンズが有名です。
そして、この「Planar(プラナー)」タイプは、その写りの良さから「標準レンズの王様」とも呼ばれています。
3度目の正直でようやく使えるように
実は、このPlanarは、私を沼に導いた「沼の住人X氏」から、「とにかく買うべき一生モンのレンズである」「性能から考えて安すぎる、Carl Zeiss の撒き餌レンズだ」と、強く購入を薦められていたレンズでした。
ということで、1度目のGETのお話です。棒ヤフオクで超破格の出物を見つけてGETしたのですが、説明と違いヘリコイドがすっぽ抜けていてスカスカだったために出品者と相談して返品させてもらいました。※レンズが届いた際に、ファインダーを覗くと、とても明るく輝く美しい世界が見えてきました。Planarの写りは感動モノですね!!
それから時は流れ、、、2度目のGETのお話です。棒ヤフオクで「Planar T* 50mm F1.4 ZE(キヤノンEF用)」の超美品が破格値で出品されてたのでGETしました。実はCANONのEFレンズをソニーEマウントのα7で利用できる、SIGMAのMC-11という電子マウントアダプタを持っていたので(頂きものですが)、私のα7で利用可能なはずなのでした。
このZEタイプの特徴は、絞りをカメラ本体で制御するため、レンズ側で制御できません(レンズ側に絞りの調整環はついていません)。よって、電子マウントアダプター経由でカメラ本体で絞りを設定できないと、常に絞り解放状態になります。また、カメラ側でプレビューボタンを設定し、そのボタンを押した時しかライブビューで絞りを反映した画像が見れません(絞りを何段に設定しても、プレビュー表示しない限り普段は絞り解放の画像が表示されています)。
このような特徴のあるZEタイプの、箱や説明書付きの新品同様のピカピカのレンズが、我が家にやってきたのでした。
喜んでMC-11と一緒にカメラに付けて試写したのですが、絞りが動きません。。。。。某大手カメラ屋さんで見てもらうと、どうやらMC-11が故障していてこのレンズを制御できないとのことでした。MC-11の修理や買い替えることを考えると、このPlanarレンズ自体を下取りに出してMC-11無しでも利用できる「ニコンFマウント」のモデルに買い替えるのと、ほぼ同値段であることがわたりました(ニコンFマウント用のレンズは、レンズ側に手動で制御できる絞り環がついているので安心です)。
ということで、3度目のGETのお話です。今度は絞り環がレンズについていて、通常のMFレンズと同様に扱える「ニコンFマウント」の最新型「Planar T* 50mm F1.4 ZF.2」に買い替えることになった次第です。
写りを見てみよう
Planarと朝の景色
まずは、Planarで早朝散歩といきましょう。朝日をいっぱい浴びたPlanarくんは美しくボケてくれます。
Planarと白い世界
このレンズ、とにかく「白」が美しいのです。惚れ惚れしちゃいます。
Planarで花や草を
花などを近づいて撮影してみたら、とても綺麗に撮れます。キレイな輪郭に高精細な描写。良いですねええ。
Planarで街の景色でも
街スナップ写真でも、とても優等生な写りをしてくれます。このレンズを使うと自分が少しうまくなったのでは?と錯覚してしまいそうです。
Planarで虹ゴーストを
現代仕様にアレンジされたレンズなので、ゴーストなどは出にくいだろうと思っていたら、キレイな多重の虹ゴーストが直ぐに出てきました。
このレンズの特徴として、多重の虹ゴーストが出やすいようです。
マウント変換アダプター
このレンズは「ニコンFマウント」からの変換になります。下記のページに説明を記載していますのでぜひご覧ください。
⇒ マウント変換について:NIKON-Fマウント⇒SONY-Eマウント
レンズ情報
メーカー:Carl Zeiss (カールツァイス)
ブランド名:Planar
名称:Planar T* 50mm F1.4 ZF.2
フォーカス:MF(マニュアルフォーカス)
焦点距離:50mm(35mm判換算)
センサーサイズ:フルサイズ
レンズ構成:6群7枚
絞り:F1.4-F16
絞り羽の枚数:9枚
フィルター径:φ58mm
重さ:330g
最短撮影距離:0.45m
マウント:ニコンFマウント ※ZF.2(CPU内蔵ニコンAi-S互換)
製造国:日本(コシナ製)
生産時期:1980年代以降?
相場:40,000円~50,000円程度
備考:
参考情報
COSINA:Planar T*1,4/50
ZEISS:ZEISS Planar T* 2/50 ZM
PHOTO YODOBASHI:Carl Zeiss Planar T* 1.4/50
コメント
[…] 標準レンズの王様!? Carl Zeiss Planar T* 50mm F1.4 […]
いつもながら、知識の泉の如くヴィンテージレンズへの惚れ込みようには感服致します。私の死蔵するヤシコンプラナー50mmf1.4は、階調は素晴らしいのですが、背景に拠ってはザワつく感じが気になり持ち出すことは殆んど有りません。良く考えて見れば、いまは妖しいボケにつられて、好んで持ち出すTakumar、Rokkor、Canon等のf2~f1.8位の安価な標準レンズのボケぐわいに比較すれば格段の差なんですが。かつて、写真はレンズで決まる! のコピーにつられてCONTAX MAと50mmに順次28mm85mmを無理して購入しましたが、85mmf1.4は重くてピント難しく、まさに死蔵状態です。同様にライカM6 50mmf2なんかに至っては水割り傍にエアーピント、耳元でのシャッター音だけで悦にいってました~🤣。いや、これはこれは長々と大変失礼致しました。くらら様のツァイス50mmf1.4のお話が興味深くて昔を思い出しながらグダグダ話をしてしまいました。有難うございました!! たまには持ち出して使ってあげようと思った次第です。😅🙏
古河さま、素敵なコメントありがとうございます! レンズ沼にハマって色々なレンズを味わってると、それぞれのレンズの特徴が気になって調べだしたのですが、どれがどれの話だったのかとか、何処に書いてあった情報なのか忘れがちで忘備録的に書き出したのがこのBlogなんです。実は、、私も死蔵レンズが増えてきちゃって、ローテーションで持ち出して味わっております(^^;)。
コシナプラナーは写りも色味も最高なんですが、背景はちょっと独特の鱗状になりがちなので少し好みが分かれるのかなあ、、、なんて思っています。因みに、、私の場合は可変ヘリコイド(電子マウントアダプターに内蔵)を常用してるので、通常よりも近接撮影が出来てボケっぷりも良くなってるかもしれません。
コシナプラナーさん、ぜひ持ち出してあげてくださいませ~。では、これからもよろしくお願いいたします。