CANON FL 55mm f1.2 というレンズ
このCANON FL 55mm f1.2 というレンズは1968年生まれ。まだf1.2という大口径レンズが一般的ではない頃に、CANONが頑張って世に送り出したレンズで、口径の大きな高価なレンズをふんだんに!?使用している、サイズも重さも大きなレンズです。手に持つと”ずっしり”とした重みを感じます。
因みに、このFLという名前の付いたレンズは、CANONのFLマウントのレンズです(サイズ&形状的に、後にCANONの純正マウントとなるFDマウントと互換性がありますが、一部利用できないものがあったり、無限遠が出ないことがあります)。
この時代のCANONの大口径レンズとしては、同じFLマウントでFL 55㎜のf1.2と、FL 58㎜のf1.2の2種類が発売されています。また後にFDマウントでもf1.2のレンズがありますので、好みとお値段で選び放題!?です。因みにFDマウントのレンズは一気に値段が高騰します。
この2種のFLを比較している記事によると、最初に出た58㎜よりも後から出た55mmの方が圧倒的に収差が改善されており良好とのことです。※私は55mmをGETしました。
実は初めてポチッた標準のオールドレンズ
実は、このレンズは思い出部会レンズです。
私が一番最初に某オークションで購入したのが「SIGMA600㎜ミラーレンズ」という、ちょっと亜流!?レンズでした。その次に購入したのがこのレンズで、オールドレンズで初の標準レンズの自腹購入だったのでした。ポチッた数日後に、ずっしりと重いガラスの塊のようなレンズが届き感動したものです。
ヘリコイドが重く、一部で滑り気味だったのですが、お値段的にしゃあないかと納得レベル。レンズはアトムレンズ!??のような”まっ茶色”なのには少しびっくりしましたが、撮影してみるとオートホワイトバランスが効いているのか普通に写ったので問題なしです。
無限遠が出ないのはご愛敬!!(出た!!※後述)
私の持っているFLマウントのレンズは、FDマウントの変換アダプターを介してレンズを装着は出来るのですが、無限遠が出ません。無限遠が出ない以外は普通に撮影できますし、絞りを絞れば無限遠あたりまで解像しますので、まあ良いかと思いそのまま利用しています。
FL 55mm f1.2 の写りを見てみよう
まずは中央部がガッツリ解像している紫陽花の写真からいってみましょう。
次は建築物(といっても橋)の写真を。
最後に、葉っぱ&花、そして紅葉の写真でも(上の写真はα7Ⅳで、ここから下の写真はα7Ⅲで撮影した写真になります)
マウント変換アダプター
このレンズ( FL 55mm f1.2 )は「キャノンFLマウント」です。CANONのMFレンズは「キヤノン FD」マウントが主流なのですが、FDマウントが出る前のFLシリーズのレンズは「キャノンFLマウント」というマウントになっています。「キャノンFLマウント」は「キヤノン FDマウント」と大きさなどが同じで互換性があるようですが、いくつかのレンズは形状が異なり装着できないことがあるようです(段差がある)。
まず、「キヤノン FDマウント」を「ライカMマウント」に変換する、マウント変換アダプターを準備します。
そうすれば、電子マウントアダプターは「ライカMマウント」ですので、「ライカM→ソニーEマウント」に変換できる「電子マウントアダプター」(下記に記載)と合わせて利用すれば、α7等の「ソニーE マウント」のカメラで利用することができます。
電子マウントアダプターを利用しない場合は、「キヤノンFDマウント→ソニーEマウント」のマウント変換アダプターを利用すれば、α7等の「ソニーE マウント」のカメラで利用することができます。
FLマウントで「無限遠」が出る変換アダプタがあった!
ある日のこと、、いつもカメラやレンズについて色々な情報を教えてくれる素敵なフォロワーさんから「FLマウントで無限遠が出るマウント変換アダプタがある」との情報を頂き、「ハシュポ(Pixco)」というブランドの「FD⇒LeicaM変換マウント」を購入してみました。すると、なんということでしょう!無限遠がバシバシ出ます(少しオーバーインフ気味です)。これは良い買い物をしました。情報ありがとうございました!
↓ Pixco カノン FD レンズ を ライカ M マウントに変換
ちなみに、電子マウントアダプターは下記のどちらかを選択することになると思います。
共に第2世代で性能アップしています。
- TECHART テックアート:LM-EA9 [電子マウントアダプター レンズ側:ライカM ボディ側:ソニーE AF駆動モーター内蔵]
- Fotodiox :LM-SNE-PRN II [電子マウントアダプター レンズ側:ライカM ボディ側:ソニーE AF駆動モーター搭載]
「LM-EA9」は下部の出っ張りがなくなりデザインが良くなりました。また、モーターが強力になってAFがキビキビ動き、前モデルより音が静かになりました。但し、私の愛機との相性の問題なのか動作が少々不安定です。あと、前モデルだと使えていたスポット測光が使えない等いつくかの機能が先祖帰りしています。今後のファームウェアのUPに期待です。
「LM-SNE-PRN II」は、下部の出っ張りは残っているものの小さく目立たなくなりました。こちらもモーターが強力になってAFがキビキビ動き、前モデルよりも音が静かになりました。大きな変更点としては「LM-SNE-PRN II」の横のボタンを押すと「AF」⇒「MF」⇒「マクロ(ヘリコイドを伸ばす)」が切り替えられるようになりました。コレ、何気に超便利です。動作も安定しており安定感あります。
但し、これらの電子マウントアダプターは万能ではなく、最新のAFレンズのような動きを求めてはいけません。ざくっとサポートしてくれるAFという感覚が良いです。
また、ガチピンで撮りたい際はMFに切り替えて拡大表示してピント合わせることをお勧めします(ボタンのひとつを「拡大表示」に割り当てておくと便利ですよ)。
詳細は、下記をご覧ください。
FL 55mm f1.2 のレンズ情報
↑55mmの方なので要注意
メーカー:CANON
名称/ブランド名:FL 55mm f1.2
フォーカス:MF(マニュアルフォーカス)
焦点距離:50㎜(35mm判換算)
センサーサイズ:フルサイズ
レンズ:5群7枚
絞り:f1.2~16
絞り羽:8枚
フィルター径:58㎜
重さ:480g
最短撮影距:0.6m
マウント:キヤノンFLマウント
製造国:日本
生産時期:1968年
相場:10,000~25,000円程度
特技/特記:FDのマウント変換アダプタで無限遠出ず
備考:
他のキヤノンレンズ
参考サイト
キヤノンカメラミュージアム:FL55mm F1.2
コメント
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