これぞ和製ズミクロン!
RIKENONとの出会い
最近、Twitter(今はXですね)やSNSで、よくRIKENON の話題を見かけるような気がします。
そういえば、私もオールドレンズ沼のほとりにたどり着いた時期に「和製ズミクロン」との言葉に惹かれて RIKENON をゲットしていたことを思い出しました。これは、確か新宿の中古カメラ市場さんで出会ったレンズだったと思います。このお店リーズナブルで状態が良いことが多くお気に入りなんです。
この時期、私も皆さんと同じように「富岡光学製」のレンズというモノに興味を持ち、買いそろえていたのです。このRIKENONと、MAMIYA-SEKOR、YASHINON と買いそろえて「富岡三兄弟」なんて言って喜んでいました。
富岡光学とは何か
沼の住人の諸先輩方にはもうお馴染みの「富岡製」という言葉ですが、これからオールドレンズ沼をのぞき込もうという方向けに、少し説明をしておきたいと思います。
なんと!富岡光学はコンタックス カール・ツァイスレンズ(標準レンズの帝王と呼ばれた銘玉、CONTAX Planar 50/1.4T*)を製造していたことで有名なメーカーなのです。
また、数多くのメーカーのレンズをOMEで製造しており、群を抜いた写りで”沼の住人”たちは「そのレンズは富岡製??」などと言って買い集めちゃうのです。
下記に、現在事業を継承している京セラのWebサイトに掲載されていた沿革を抜粋してみました。現在は京セラの光学部品事業部として活躍しているのですね。知りませんでした、
1949年に東京都青梅市で株式会社富岡光学機械製造所として設立された。
1968年にヤシカの資本傘下となり、社名を富岡光学株式会社に変更。
1974年にCarl Zeiss 財団と技術協力、CONTAXレンズ開始!!
1983年、京セラとヤシカの合併により京セラグループとなる
1991年、社名を京セラオプテック株式会社に変更
2018年、京セラ㈱へ統合され、光学部品事業部となる
レンズスタディ
注意!富岡製は初期の2タイプのみ
他のレンズと同様に、このレンズも多くのタイプが存在します。でも、富岡製のRIKENONは最初の2種のみなので、購入する際に「富岡製」狙いの方は注意が必要です。黄色いマーカーの箇所が富岡製の目印です。
・XR RIKENON 50mm F2(初期型)※富岡光学製&最短撮影距離0.45m
・XR RIKENON 50mm F2 L ※富岡光学製&最短撮影距離0.6m
各タイプの特徴は、こちらの方のブログに詳しいです。その部分を少し流用させていただきますね。
1世代.XR RIKENON 50㎜ F2 1975年~ ※1978年説もあり
2世代.XR RIKENON 50㎜ F2 Ⅼ 1980年~
3世代.XR RIKENON 50㎜ F2S 1981年~
4世代.RIKENON 50㎜ F2 1982年~
5世代.XR RIKENON 50㎜ F2 P 1984年~
↓
1は金属製で最短距離が0.45mでその他は0.6mと長い
2からはプラスティック製
1と2は富岡光学製で3~5は日東光学製。
3から5は綺麗なゴーストが出る
全世代、単層コーティング。
写りを見てみよう(実写レビュー)
この質感、堪りません
ヤバい!キッレキレやーん!
ちょっと暗めだが、群を抜いた写りに驚愕
虹ゴーストは出にくい
マウント変換(ペンタックスKマウント)
このレンズのマウントはペンタックスKマウントです。なぜRICOHのRIKENONがペンタックスKマウントなのかというと、ペンタックスがKマウントを作ったときに規格を広く公開したかららしいです。
では、このペンタックスKマウント(PKマウント)のRIKENONを、私の愛機であるα7Ⅳに付けて写真を撮るには、マウントをPKマウント→Eマウント(NEXと記載されているものも多い)に変換せねばなりません。このマウント変換の方法をはこちらのページに記載していますので、ぜひご覧いただければと思います。
PKマウント→Eマウント変換アダプター(直接変換!)
いくつかのメーカーから、マウント変換アダプターが販売されています。こちらはお好みで!
(AF化して利用も可)PKマウント→ライカMマウント ⇒ Eマウント変換アダプター
こちらの「電子マウントアダプター」が利用できるセットを購入すれば、なんと!このレンズをAFレンズとして利用できますよ!!! もちらん他のペンタックスKマウントのレンズでも利用可能(500gの重量制限あるので注意)。
また、この電子マウントアダプターと、お好きなカメラのマウントからライカMマウントへの反感アダプターを利用すれば、色々なメーカー/マウントのオールドレンズをAF化して使えちゃいます。ほんと魔法のような装置です。考えた人偉いです。ほんと。
FOTODIOXとTECHARTから販売されています。
レンズ情報
メーカー:RICOH
名称/ブランド名:RICOH XR RIKENON 50mm F2 (初期型)
フォーカス:MF(マニュアルフォーカス)
焦点距離:50㎜(35mm判換算)
センサーサイズ:フルサイズ
レンズ:5群6枚(変形ダブルガウス)
絞り:f2~
絞り羽:6枚
フィルター径:52mm
重さ:190g
最短撮影距:0.45m
マウント:ペンタックスKマウント
製造国:日本
生産時期:1975年~ ※1978年~ 説もあり
相場:(Used)5,000~8,000円程度
特技/特記:
備考:和製ズミクロン、貧者のズミクロンと呼ばれた。富岡光学製
参考情報
このレンズの参考情報
shasha :【オールドレンズ】和製ズミクロンと呼ばれるレンズ「RICOH XR RIKENON 50mm F2」
わんことカメラ:『おぉー』富岡光学の和製ズミクロン、RICOH XR RIKENON 50mm F2 L
収差LOVE:本家ズミクロンVS和製ズミクロン対決!
出品者のひとりごと・・/(解説とオーバーホール工程):◎ RICOH (リコー) XR RIKENON 50mm/f2 L《後期型:富岡光学製》(PK)
日々念事:XR リポート ※4タイプの説明あり
ペンタックスKマウントの参考情報
雌山亭:非純正Kマウントレンズ収蔵庫
富岡光学の参考情報
OverLand25:伝説の富岡光学製オールドレンズまとめ。
Sunrise:富岡光学
コメント
こんにちは。
老婆心ながら失礼致します。
リケノン50mmf2はXR500の標準レンズとして
1978年9月発売開始です。
https://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/products/ricoh-filmcamera/cameralist/XR-500.html
お返事遅れてすいません! ご教示いただいた情報を基に再度色々検索してみたら、最短撮影距離0.45mの「前期型」については、1978年説と、1975年説が混在しているようですね。。。ということで併記させていただきました!! ご教示いただきありがとうございました。引き続きよろしくお願いいたします。