いよいよカラーネガの自家現像へ!
今回は、カラーネガの自家現像にチャレンジしたので「カラーネガ自家現像やってみた」について、記載していきたいと思います。
背景:最近、フィルムカメラが増えてきました。レンズを大量に売って断捨離したはずが、代わりにフィルムカメラが”わしゃわしゃ”と増えてきたのです。。。オールドレンズを始めたころは、まさか自分が「フィルムカメラ使って、カラーネガの自家現像する」なんて夢にも思っていなかったのに、、、福引で当たった1本のフィルムが、私の人生(大げさすぎる)を変えてしまいました。
某オクや骨董市でOHや整備済みで無いフィルムカメラを入手すると、最初はモノクロフィルムで試し撮り&自家現像を行っているのですが、カラー写真でテスト撮りをすると、現像をお願いしなければなりませんでした。これが地味にお財布に厳しいのです。。。ということで、私のカラー自家現像の機運は高まっていました。
さらにカラーの自家現像まで出来るようになると、なんと「フィルム中判カメラ」を使っても、自分で現像できちゃうわけです。そう、35mmフィルム縛りからも解き放たれるのです。※中判を即日&お手頃価格で現像してくれるところが少ない。。
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そんなときに目にしたのが、MARIXのカラー現像剤(C-41相当)で「モノクロで自家現像している環境があれば、直ぐにカラーネガの現像が可能!」的な説明が書かれているではありませんか!心躍ります。
情報収集の結果、相当難しいらしい。。。
実は、モノクロネガフィルムの自家現像を始めてから、カラーネガの自家現像に興味を持ち、ちょくちょく調べていました。また、オールドカメラ屋レンズの販売店の店員さんや詳しい人にも話を聞いたのですが、その際には「カラーネガは温度管理がシビア過ぎて、温度管理用にもう一人いないと厳しい」「温度が0.5度単位でズレると色が転ぶ・・」等々のお話を教えて頂きました。で、今カラーネガフィルムの自家現像をやってる人には出会えませんでした。
でも、まあ、モノクロネガの自家現像も結構アバウトな温度管理でも問題なく(!?自分的には、、ですが)現像出来ているし、まあ一度チャレンジするかーってノリでMARIXさんのカラーネガ現像剤セット(上記)を購入してみました。
必殺兵器!!低温調理器だ!
さて、色々と情報を集めまわった結果、カラーネガ自家現像で重要と言われる「温度管理」は、自らの手作業で賄うという考え方を捨て、「低温調理器」に頼ることにしようと考えました。 ※手間暇かけて現像してみたら大失敗だった・・・そんな事が何度もあるととも辛いので・・・
美味しい料理も作れるので、奥さんも喜ぶよ
今回購入した「低温調理器」は国産メーカーのアイリスオーヤマ製の、Amazon限定モデルです(色がAmazon限定のBlackで少し安い)。
アイリスオーヤマ製の「低温調理器」を選んだ理由は、壊れにくそうだし、壊れてたり調子悪くても「日本語で修理の依頼」が可能なこと、そしてレビューの評価も高かったのが決め手でした。
カラー現像が終わった後に、取り扱い説明書にレシピが掲載してあった「ローストビーフ」と「サーモンのコンフィ」を作ってみました。激旨です。家族にも大好評!
趣味と家庭の両立にも最適!みなさんも如何ですか?
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上記に、下記の安心保障5年プランを付けました(上記商品と同時に発注すると930円です)。
因みに、最後まで悩んだのが「Amazonベストセラー1位」の下記商品です。すさまじい売れ行きと価格の安さ、レビューも高評価。。。そして、後継機種ではスマホアプリで遠隔操作や確認が可能!!めっちゃ魅力的ではないですか。とはいえ、最後は故障などした際を考えて安心の日本製である上記の「アイリスオーヤマ」(延長保証もつけた)に決定しました。
では、現像へ
さて、話をカラーネガの現像に戻しましょう。以下に準備が必要なもの、現像の仕方、スキャンの仕方の順番で簡単に記載してきます。
①準備編
《必要なものを揃える》
カラーネガの自家現像は、モノクロネガの自家現像を行っている方にとっては、多くのモノが流用できるため気軽に始められるのではないでしょうか。下記に、カラーネガ自家現像で必要になるものの一覧を記載してみました。(赤帯)のもののみが、カラーネガ自家現像で追加で必要になるものです。
◎準備が必要な用具一覧
★(黄色帯)は自家現像を行うにあたり専用のモノを揃えるのを推奨、(赤帯)はカラーネガの現像でのみ必要なもの。
※(赤帯)のモノ以外は、モノクロネガの自家現像を行っていれば流用可能です。
- ★フィルムピッカー:撮影し終わったフィルムから、フィルムの先端を引き出す為
- ★ダークバック:フイルムをパトローネ(外枠)から出し作業する際に、ダークバック内を暗室状態にすることが出来る「袋」。
- ★現像タンク:内部を暗室状態にする現像用のタンク
- ★巻き取りリール:現像タンクにフィルムを装填するためのフィルム巻き取り用リール(現像タンクとセット販売が多い)
- 溶液保存用タンク(1L&2L):各溶液を保管する為(停止液以外は再利用する)※モノクロ用よは別で用意しなければいけない(3本分)
- 計量カップ(10ml&1100ml単位ではかれるもの2種)
- フィルムホルダー:現像したフィルムを保管する為
- タイマー:各工程の時間をはなる(タップタイム付きが推奨)※私はスマホを利用
- クリップ:フィルムを吊るすして乾燥させる為 ※私は三角クリップとハンガーを利用
- 温度計:水温を確認する為(低温調理器を利用する際は不要)※低温調理器使う場合は温度表示されるので不要
◎あった方が良いもの
- 低温調理器(★超おススメ!):水温を一定に保つ為!!
- スキャナー:現像した後のフィルムをデータ化する為に必要
※フラッド別途スキャナーか、フィルムスキャナーのどちらかを利用する
《現像セットもお手軽》
私は、最初にモノクロ自家現像からスタートしました。その際に「スターターキット」みたいなノリで下記の「暗室キット」を購入しました。一通りそろってるので便利です。
◎準備が必要な溶液一覧(各々に保管用ボトルが必要 ※後述)
- 発色現像液(1Lタンク必要):MARIXカラー現像セットに同梱(A)
- 停止液(1Lタンク推奨):酢酸 ※別途手配が必要
- 漂白剤(1Lタンク必要):MARIXカラー現像セットに同梱(B)
- 定着剤(1Lタンク必要):MARIXカラー現像セットに同梱(C)
- 水切り剤(2Lペットボトル):ドライウェル(界面活性剤)※別途手配が必要
- 前浴用の容器(大き目):100円Shopで300円にて調達
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《溶剤を作る》(再利用する)
①MARIXのカラーネガフィルム現像剤セット同梱の「A液」「B液」「C液」を、説明書に沿って作る。
①-1:各粉末を700ml前後の精製水か水に加え完全に溶かす
※現像液は量の多い白い粉末を先に溶かし、前粉末を入れて5分間よく撹拌させる
①-2:水を加え全量1000mlにして密封保存する
※溶剤は必ず24時間以上置いてから利用すること
②停止液を作る(再利用しない)
停止液は「酢酸」を使います。現像用の溶剤としても販売されているので私はそちらを利用しています。
良く利用するものに、濃度90%のもの(17mlを1Lの水で希釈する)と、50%のフジフィルム製のモノがあります(30mlを1Lの水で希釈する)。※購入した「停止液」を説明書に記載されている割合で希釈しましょう。
希釈して完成した「停止液」は1Lのボトルに入れておき、都度必要量を利用します。
⓷水切り剤を作る(再利用)
水切り剤は「ドライウェル」を利用します。主な成分は「界面活性剤」でシャボン玉の成分です。水と油をつなげる機能があるそうです。
「ドライウェル」に浸けてから吊るし干しすれば、スポンジなどで水分を吸収しなくても、水分が表面を伝って落ちて乾燥することができるので便利です。
因みに私は「富士不フィルム」のものを利用しています。こちらは2L用のものだったので2Lのペットボトル(お茶とかが入ってたもの)を利用しています。
②現像編
《フィルムを現像タンクにセットする》
- フィルムピッカーでフィルムのベロを引き出す
- ダークバックの中で「巻き取りリール」に巻き付けていく
- 「巻き取りリール」にフィルムを最後まで負けたらハサミで切り、フィルムのスプール(外枠)から切り離す
- 「巻き取りリール」を現像タンクにセットして蓋をする
ここまで準備が出来れば、次はいよいよ「現像作業」となります
現像タンクへの入れ方等は、下記を参照ください。
《現像作業を行う》※カラーネガフィルム自家現像
下記の項目を、記載してある時間を目安として実施する。
項目 | 時間 | 温度 | 作業内容 | |
STEP1 | 前浴 | 1分 | 38度の水 | 現像液の温度を38度にする為に、38度にKeepした お湯の中に現像液(ボトルで)を浸し、温度を整える。 |
STEP2 | 現像 (A剤) | 3分30秒 | 38度 | 最初の30秒連続撹拌、30秒ごとに4回撹拌 ※現像液は再利用する |
STEP3 | 停止 | 30秒 | 30-38度 | 30秒連続撹拌 |
STEP4 | 水洗 | 2-3回 | ||
STEP5 | 漂白 (B剤) | 8-10分 | 38度⁺-3度 | 最初の30秒連続撹拌、1分ごとに10秒撹拌 ※漂白剤は再利用する |
STEP6 | 水洗 | 2-3回 | 漂白剤の黄色が消えるまで | |
STEP7 | 定着 (C剤) | 5分 | 38度⁺-3度 | |
STEP8 | 水洗 | 5分 | ||
STEP9 | 水切り | 30秒 | ||
STEP10 | 乾燥 |
[低温調理器を利用する場合]
上記のSTEP1~STEP7までは温度を一定にしなければならないので「低温調理器」を使うのが超便利です。※水温の管理がとてもシビアというのが、何人もの方からのアドバイスでした。
ということで、私が試した方法を大公開!?です。
- 100円ショップでバケツを買ってきた
- バケツにお湯を入れる(カラー現像で指定されている38度より少し低い温度のお湯を、湯沸かしポットを利用して用意する)
- 低温調理器をバケツに取り付けて、「38度」「1時間(くらい)」にセットする
- 最初に使う「A-現像液」「B‐漂白剤」くらいをバケツに入れて(全浴)、水温を38度あたりに持っていきます(1分くらいが目安)。
- 水温が指定した38度になると「ピーッ」って音で教えてくれるので、まずは「A-現像液」を現像するフィルムの本数に合わせて、現像タンクへ注ぎ込みます。
あとは、モノクロの現像と同様の作業を、
上記のカラー現像の表を参考に行ってみてくださいね!
《フィルムホルダーに入れる》
乾燥したフィルムを写真6枚ずつでカット(135フィルムの場合)して、フィルムホルダーに入れる。
⓷スキャンして補正(多少)
現像が終わって、フィルムフォルダーにネガフィルムを格納したら、次は「SCAN(スキャン)」の時間です。
因みに、私はヤフオクで1700円の20年落ちうくらいのスキャナーを入手して利用しています。こちらの記事を参考に!
作例のご紹介(現像はMARIX C-41現像剤)
① EXA・1&TESSAR50mm f2.8(KODAK GOLD200)
② Leica Ⅲf & Elmar50mm f3.5(KODAK GOLD200)
参考情報
photowalk:【カラーネガフィルム自家現像】MARIX C-41現像剤を使ってカラーネガフィルムの現像をしてみた。使い方や注意点。※安全データシート追加
TK_Photo:カラーネガ自家現像
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