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当時の最高峰レンジダインダー機。Topcon35 を味わう[実写レビュー付き]

オールドカメラ
この記事は約9分で読めます。

今回ご紹介するのは、1950年代のレンジファインダーカメラ(以下RFカメラと記載)の双璧と言われた銘機のひとつ「Topcon35」です。因みに、双璧のもう一つは以前レビューを記載した「KONICAⅢA」というゴージャスな仕様のカメラです。因みに双方共にフィルムの巻上げは「ダブルストローク」「等倍ファインダー(プリズム入れでパララックス対応)」と豪華仕様です。

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「Topcon35」について

Topcon35は、東京光学(現トプコン)が1957年に発売した、等倍ファインダーカメラでパララックス自動補正機能を備えた、RF(レンジファインダー)の高級機です。前から見るとファインダー部が”金色”に輝くのがアクセント!(黄金色に輝くのはアルバダ式ファインダーというらしいです)。

あと、大絶賛されているのがフィルム巻上げレバーの感触です。非常に滑らかで気持ちよすぎな巻上げ感です。さらに!シャッター押したときの「カション」という、小さく心地よいシャッター音がとても良いのです。私が持っているLeicaM4よりもシャッター音小さいです。

カメラのデザインは、この時代の高級RF機の双璧といわれているKONICAⅢA と比べると、いかにも普通のデザインなのですが、KONICAⅢAに引けを取らない良い写りをしてくれます。

このカメラも大人気のようで、諸先輩方の紹介記事や修理ブログがいっぱいあるので、理解を深めるのに大いに参考になります。

35-Sと35-Lの違い

Topcon35には35-Sと35-Lという2種類が存在します。35-Sと35-Lの違いは35-Lが絞り&SS(シャッタースピード)の操作系が「ライトバリュー方式」になっているそうで、35-Sと35-Lはその点だけが違うそうです。ですので、どちらでも写りには違いないので状態の良いものを選ぶのが良いかも!ですね。

※とはいえ、実は「ライトバリュー方式」って結構便利で、一度、絞り&SSの組み合わせを設定しておけば、「絞り」「SS」を変更しても同じ条件の露出で自走的にもう片方の「絞り」「SS」が適正値として一緒に動くので、同じ露出の絞りやSS違いで何枚か撮るときとか便利なのです。

TOPCONについて

株式会社トプコン(TOPCON CORPORATION)は、日本の光学機器メーカー。眼科関連の医療機器や測量機器等に強みを持つ。旧社名は東京光学機械株式会社(とうきょうこうがくきかい)で、本社は東京都板橋区。1960年(昭和35年)以降2015年(平成27年)9月までは東芝の関連会社。

元は光学兵器開発・製造のため、帝国陸軍が関与して1932年(昭和7年)9月1日に設立された。主に陸軍向けの火砲・銃の照準眼鏡(狙撃眼鏡)や、戦闘機・爆撃機用の射撃照準器・爆撃照準器を供給していた。当時、設立に海軍が関わっていた日本光学工業(現・ニコン)とともに軍需光学機器製造の双璧として「陸のトーコー・海のニッコ-」とも称されていた。

カメラメーカーとしても有名な存在だったが、1981年(昭和56年)に一般向けカメラ市場からは撤退している。

出所(Wikipedia):トプコン / トプコンのカメラ製品一覧

「Topcon35」との出会い

いつかは欲しい名機

実は、私がTopcon35を知って興味を持ったのは「カメラのロッコー」さんのX(旧Twitter)の投稿でした。下記のような感じて定期的にこのカメラの投稿が上がってきます。

カメラのロッコーさんで、どんどん売れてどんどん新たに整備/販売(投稿)されていくTopcon35の投稿や、この投稿先のLinkの説明を読むと、刷り込み効果!?なのか、欲しくてたまらなくなってくるのです。危険ですね〜。

また、カメラのロッカーさんは、以前「レチナⅢc」を購入させて頂きファンになったお店さんなので、買う時はロッコーさんかなと思っていたのでした。。

偶然の出会いは、必然と考えよう

別の目的で、初めていったお店です。

そんなことを思いながら、日々、、忙しい仕事に忙殺されてたら、Xでフォローしている「ぷりんと工房小仲台」さんの下記投稿が目について、思わず・・・仕事終わりの真っ暗な夜に、格安フィルムを買いに行ってしまったのでした(初めての訪問です)。

このフィルム目当てで、ちょっと遠出してしまいました。お店に到着してフィルムを確認してみると、まだまだ期限には余裕があります。そこで「なんでこんな安いんですか?」と店主さんに聞いてみたら「このメーカーさんとのお取引を終えることになったから」とのこと。つまりフィルムには何の問題も無いとのことなのです。ならば!と5本ほど購入させていただきました。

店に入ると、壁という壁が棚になっていて、そこに整備済みの中古カメラやレンズが一面に並んでいます。しかも、ちとマイナーな機種が多そうな「通」向けのラインナップ。

そして、そんなカメラたちの中に、この「Topcon35-L」くんが鎮座していたのでした。

出会ってしまったTopcon35-Lくんに!

このお店でカメラを買う予定は無かったのですが、ちょっと(大分)興味があった「Topcon35-L」くんを目の前にして、試してみたい願望が抑えられずに「ちょっと見せてもらってよいですか?」と言い、確認させてもらいましたところ、、、、

①フィルム巻上げレバーの”あまりにも素敵な巻き心地”に心奪われ、②綺麗でクリアーなファインダー(しかも二重像もピタリ!)。③整備済みなのに、てもてリーズナブルな価格設定、、、ということでお持ち帰りすることが決定したのでした。

店主の方に話を聞いていると、

このお店のカメラはすべて「信頼のおける、熟練の方に整備をお願いしている」とのことです。これはポイント高いですね。しかし「2万円未満のカメラは”保証なし”」とのことですので、この点は少し不安です。※店主によると、きんとした整備をしているので、購入後の不具合が出て補償対象になることは”まず無い” とのことです。

[ぷりんと工房小仲台]アクセス情報

因みに、こちたのお店は「現金のみ!!」でのお支払いとなりますのでご注意ください。

実は私は現金の持ち合わせがなかったので、カードかPayPayなどで決済をしようと思っていたのですが「現金以外はNG」とのことで、近くのコンビニを紹介されました(コンビニのATMで引き下ろしです)。

必然は苦難を乗り越える

実は、、、、無限遠がズレてました。

このカメラを購入する時に、不具合無いか色々確認したのですが、ひとつだけ忘れていたのが「無限遠」の確認でした。このお店を訪問した時、既に夜で真っ暗だったため、店外に出て無限遠の確認が出来なかったのですが、店内では綺麗に2重像が見えるし、距離計も問題なく動いてピントがあっているように感じていたのですが、、、、購入した翌朝にファインダーを覗いてみると・・・「無限遠」がズレていたのでした。実は名の知れたお店で購入しても、たまにあるのですよね。この症状。。

具体手には「無限遠」でピントを合わせようとすると、上下の位置は問題ないのですが、左右の位置が少しずれており、「無限遠」の位置でも2重像が重ならないのです。上記で記載したように「2万円未満」だったため「保証なし」なので対策を思案です。。

無限遠(距離計)の調整方法について

仕方がないので、いつものように諸先輩方のブログや修理記事を読み漁りました。

すると「2重像の左右合わせ」は、「Topcon35-L」の上部金属パーツ部分の、向かって正面少し右下にある「円形の蓋」を開けて、下にあるネジを少しずつ回すことで調整できることが分かりました。

ということで、「この穴」に精密ドライバーを入れて左右に少しずつ回しながら調整したら、無限遠がバッチリ合うようになりました。

因みに「2重像の左右合わせ」は、上部軍幹部の金属パーツ部分を取り外さないと「調整ネジ(リング)」にたどり着けないらしいです。

今回は、無限遠で2重像の左右が少しズレていたものの「信頼のおける、熟練の方によって整備されたカメラ」であることは間違いなく各部の動きもとてもスムーズですし、巻上げレバーの感触も最高です。しかもかなりリーズナブル。そして、距離計も簡単に調整できたので結果オーライって感じですね!

写りを見てみよう(実写レビュー)

モノクロ写真(フィルム:MARIX400/現像:ミクロファイン)

いやああ、良い写りですね!これ。Y2フィルターのおかげなのか、現像液(ミクロファイン)を新しくしたからなのか、ビシっと良い質感と切れ味です。※この記事用に解像度を落としているので少し眠い感じがしますが、本当はもっとキレの良い写りです。

カラー写真(フィルム:MARIX100D/現像:MARIXの現像サービス)

カミングスーン!

欲しいもの/揃えたいもの

カメラ本体(Topcon 35 S / L)

カメラ本体は、出来れば信頼できる店舗さんで、整備済みのものを購入するのがおススメなのですが、何せ整備済みは結構なお値段がします(それだけの価値はあるのですが)。ということで、諸先輩方の記事を見ながら、調整等にチャレンジしてやるぜ!という方は、下記のメルカリやヤフオク等で物色ができます。ある程度の流通量があるようです。

レンズフィルター(UV/Y2)/レンズキャップ

このカメラのレンズに合うフィルター径は40.5㎜です。このサイズならばUVフィルターがMARUMIさんから販売されており、現在も入手可能ですのAMAZON等のNetショップ、もしくは新宿のヨドバシカメラ(カメラ館2F)等の、とにかくフィルター在庫がたんまりある店舗で購入するのがおススメです。

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また、モノクロフィルムで撮影する際は、黄色やオレンジや赤のフィルターを利用してコントラストを強めるのも良いそうです。私は黄色(Y2)を購入しました。

《モノクロフィルム写真で、コントラスト強めるフィルターについて》

色彩表現のできないモノクロ写真では、白と黒の濃淡差で被写体を表現します。また、明暗のコントラストを変化させることによって、写真のイメージは大きく異なってきます。コントラストの強さは、黄、橙、赤の順に強くなるそうです。

因みにY2(黄色)はコントラストが一番弱いフィルター、R2(赤)はコントラストが一番強いフィルター、YA2(橙色)はその中間です。

参考情報

山と料理と猫、そしてクラカメな日々の備忘録:もう一つの雄・トプコン35~日本的カメラにおけるRF傑作機

Photo & Culture, Tokyo:第14話 トプコン35-L

カメカメトリップ:Topcon 35-Lを買ったら予想を上回る写真が撮れて大満足した

御部スクラ バーチャルYouTuber:東京光学 TOPCON 35-S(トプコン35-S)解説・作例

photowalk:国産レンジファインダーの名機「Topcon 35-L」レビュー

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